NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

山川草木悉皆成仏

グリーンピース、クジラの死がいを在独日本大使館前で公開」(ロイター通信)
 → http://today.reuters.co.jp/news/newsArticle.aspx?type=worldNews&storyID=2006-01-19T073440Z_01_NOOTR_RTRJONC_0_JAPAN-200126-1.xml

 [ベルリン 18日 ロイター] 環境保護団体グリーンピースの活動家らは18日、日本の調査捕鯨に反対し、在独日本国大使館前にクジラの死がいを持ち込んだ。

 このクジラは全長17メートル、重さ約20トンのナガスクジラで、前週末にバルト海で死んだものとみられる。


ぼくにはこういう精神が理解できない。
抗議のためには亡骸(なきがら)をも使うのか。


山川草木悉皆成仏。
山も川も草木もみな成仏する。草木にも鯨にも同じく魂がある。
我々は鯨を食べながらも、生き物を食べながらもそれらを感謝し、弔ってきた。
全国に鯨の供養塔や墓があるのはその証である。
それは草木も動物も同じである。
稲にも小麦にも命があり、鯨にも命がある。


亡骸を掲げる気持ちがぼくには理解できない。
http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20050709
http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20060109



『漁業関連の動物慰霊碑』 http://www.asahi-net.or.jp/~rn2h-dimr/ohaka2/10gyogyo/haka_idx10.html
『鯨類捕獲調査における不法なハラスメント』 http://www.icrwhale.org/gpandseaJapane.htm


鯨法会は春のくれ、


海に飛魚採れるころ。

浜のお寺で鳴る鐘が


ゆれて水面(みずも)をわたるとき、

村の漁夫(りょうし)が羽織着て、


浜のお寺へいそぐとき、

沖で鯨の子がひとり、


その鳴る鐘をききながら、

死んだ父さま、母さまを、


こいし、こいしと泣いています。

海のおもてを、鐘の音は、


海のどこまで、ひびくやら。

―─ 金子みすゞ『鯨法会』