NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

「GFAJ-1」

「きた!NASAが今日発表した新生命体『GFAJ-1』!(動画)」(ギズモード・ジャパン)
 → http://www.gizmodo.jp/2010/12/nasagfaj-1.html

お〜これですか!
NASAが先ほど発表した新しい生命体「GFAJ-1」です。

地球上に存在する他のどの生命体とも違い、このバクテリアはヒ素使ってDNA、RNA、タンパク質、細胞膜まで作ることができます。ま、宇宙人のインパクトには欠けますが、常識を根底から覆す大発見なのですよ。

先ほどお伝えしたように、地球上の生命体はすべて6つの構成要素(リン、炭素、水素、窒素、酸素、硫黄)でできています。一番小さなアメーバから一番大きなくじらまで、生きとし生けるものは全てこの同じ生命の流れを共有している。DNAのブロックはみな同じなのです。

ところがNASAの科学者Felisa Wolfe Simon女史率いるチームによりますと、このカリフォルニア州モノレイクで見つかった微生物は、なんの因果か、リンの代わりに、毒性の高いヒ素を使ってブロックを組み立てているのです。よりによって、(顕微鏡で見なきゃ見えない極一部の特別な生物を除き)他の地球上の全生命体にとっては毒のヒ素を使って!
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Wolfe Simon女史はこう話しています。

「ヒ素を呼吸できる微生物がいることは我々も知っていましたが、今回発見した微生物がやっているのは全く新しいことです。ヒ素で自分の体のパーツを構築しているのです」

これは生命の解釈そのものを変える発見であり、地球と違う環境を持つ星からでも生命が発見される可能性を示唆しています。「生命の定義が今まさに拡大されたのです」(NASAのEd Weilerさん)


NASAの記者発表でWolfe Simon女史は、重要なのは、これで我々の生命の創成・成長に対する理解が根底から覆されたことだと語り、これからは科学者もヒ素のみならず他の元素を使う新しいタイプの有機体やメタボリズムを探すようになるだろう、と指摘。女史自身もさっそくいくつかの可能性を研究中だということを明らかにしました。

NASAのジオバイオロジストPamela Conradさんもこれは天変地異の「大発見」だと談話。まるでスタートレック宇宙艦エンタープライズ乗組員が、炭素ベースの生命体じゃないのでトリコーダーで検出できないシリコンがベースの宇宙生命体Hortaを発見した時みたいな話だ、と語りました。

今も新生命体探してるわけですが、まるで見当違いな場所を、まるで見当違いな方法で探しているのかもしれないですね。NASAはこの発見で「宇宙の地球以外の場所で生命を探す手法も変わるでしょう」とツイートしています。