一日一言
十一月五日 香りは一つ
菊の花にはいろんな色や形があるが、お互いが争っているようなことはない。何で争うわけがあるのか。お互いの考えや好みが違っていても、真面目で正直な心でいれば、必ず共通するものを見出すであろう。これは白川楽翁(松平定信)の教えである。
さまざまの色をつくして咲く菊も
かをりはひとつ庭の秋月 (白河楽翁)
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わたしが両手をひろげても、
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのやうに、
地面(じべた)をはやくは走れない。
わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのやうに
たくさんなうたは知らないよ。
すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。
── 金子みすゞ (『わたしと小鳥とすずと』)
『金子みすゞ記念館』 http://www.city.nagato.yamaguchi.jp/misuzu/
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