NAKAMOTO PERSONAL

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仙谷 vs 産経

「【産経抄】10月6日」より
 → http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/101006/stt1010060345003-n1.htm

 仙谷さん、まあ、そんなに熱くなりなさんな。仙谷由人官房長官は、きのうの記者会見で聞かれもしないのに、「産経新聞の大見出しは、日本の法制度そのものに対する挑戦だ。憤慨にたえない」とほえ、ご立腹の様子だった。
 小紙も過激派並みになったかと見直すと、小沢一郎氏の「強制起訴」で民主党内に権力闘争が再燃したとの記事に「これは仙谷の差し金だ」(東京本社最終版)との見出しが。党内の一部から離党論が出たことに憤った小沢側近が語った言葉だが、これがお気に召さなかったらしい。
 小沢側近がいぶかるように、最近の首相官邸と検察の動きには、「偶然の一致」があまりにも多い。尖閣諸島沖で衝突事件を起こした船長の釈放を那覇地検が決定した日と、検察審査会が小沢氏に関する議決を公表した日に菅直人首相はなぜか外国にいた。
 小沢氏を「起訴すべきだ」と議決したのが民主党代表選の当日で、公表が3週間近くたった後というのも妙な話である。検察審査会が行う議決の公表は当日か、数日以内に行われるのが通例だからだ。
 明智小五郎やコロンボならたちどころに「空白の3週間」の謎を解明してくれるだろうが、法務大臣でさえ「正直に言ってびっくりしている」というほどの難問である。誰が公表を引き延ばしたのか、あるいは本当に偶然が重なっただけなのか。
 小紙には厳しい官房長官は、なぜか中国には優しい。「あしき隣人だ」と本当のことを言った同僚議員をたしなめ、「日本が侵略的行為によって迷惑をかけた」と中国をかばう始末。さすがは全共闘運動にうつつを抜かした人物だけのことはあるが、権力闘争と謎に彩られた密室政治は御免蒙(こうむ)りたい。