ツシタラの夢
「生誕100年記念「中島敦展」 神奈川近代文学館」(産経新聞)
→ http://sankei.jp.msn.com/culture/books/090628/bks0906281054013-n1.htm
『山月記』で知られる作家、中島敦(明治42〜昭和17年)の生誕100年を記念した企画展示「中島敦展−ツシタラの夢−」が県立神奈川近代文学館(横浜市中区、港の見える丘公園内)で開催中だ。
中島は旧私立横浜高等女学校(現横浜学園高校)で教師を務めながら作家を目指した。昭和16年、喘息(ぜんそく)治療のためパラオ南洋庁に赴任。翌年に帰国した際、「山月記」が文芸雑誌に掲載され高く評価された。さらに長編「光と風と夢」が芥川賞候補になり、一躍文壇の注目を浴びたが、その年に33歳の若さで他界した。
展覧会では、中島の生涯を追う形で3部構成で約300点を紹介。「光と−」の赤茶けた原稿用紙は中島の筆跡が見られるほか、パラオから家族にあてた絵はがきは父親としての一面も伝える。中でも愛用のそろばん、机などは初公開だけに中島ファンには見応えのあるものだろう。
同館は遺族や横浜学園高校側から資料の寄贈を受けて収集。平成18年には日本大学から中島の旧蔵書も移され、国内にある中島の関係資料のほぼすべてが集まった。これらの資料をデータベース化したDVD−ROMも発行した。8月2日まで。入場料金は一般400円。問い合わせは(電)045・622・6666。
『神奈川近代文学館/(財)神奈川文学振興会』 http://www.kanabun.or.jp/
- 作者: 中島敦
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1994/07/18
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