Clausewitz
「【次代への名言】11月16日・クラウゼビッツ」(産經新聞)
→ http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/081116/acd0811160221000-n1.htm
「戦争は第一に憎悪と悪意を伴った原始的な強力行為であり、第二に確からしさと偶然が糾(あざな)う博戯(ばくぎ)(ばくち)、第三に政治の道具である」(クラウゼビッツ『戦争論』)
きょうが命日のクラウゼビッツ(1780〜1831)は、欧州が大小の戦争に明け暮れていたころのプロイセン(のちのドイツの中核)のエリート軍人。12歳の年に入隊し、ナポレオン戦争をはじめ、130を超える戦場を踏んだ。その経験と戦史研究をもとに十数年にわたって書き継いだのが代表作『戦争論』(引用は岩波文庫から)である。
「戦争は、政治とは異なる手段をもってする政治の継続にほかならない」とは『戦争論』で最も有名な一文だが、詳しくは冒頭のように記されている。彼によれば、この「奇異な三重性」は常に変動し、1つを無視したり、3つを束ねる方程式をつくろうとすると、たちまち現実との矛盾が生じ、無価値になる。
ほぼ200年前に書かれたとはいえ、『戦争論』には色あせぬ金言が多い。「我々が戦争において入手する情報の多くは互(たがい)に矛盾している、それよりも更に多くの部分は誤っている、そして最も多くの部分はかなり不確実である」もその一つだが、さすがのクラウゼビッツも少々舌足らずだったようだ。「戦争中」だけでなく、「戦争前」も情報は誤る。残念だが、5年8カ月前にはじまったイラク戦争がその好例である。
1831年11月16日 カール・フォン・クラウゼヴィッツ 没
『「日本クラウゼヴィッツ学会」(Clausewitz Society of Japan)』 http://www.clausewitz-jp.com/
『カール・フォン・クラウゼヴィッツ - Wikipedia』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A6%E3%82%BC%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%83%E3%83%84
- 作者: クラウゼヴィッツ,Karl Von Clausewitz,篠田英雄
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