「国語に関する世論調査」
「<国語調査>『怒り心頭に発する』を『達する』と誤用多く」(Infoseekニュース-毎日新聞)
→ http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/education/story/26mainichiF0727m068/
激しく怒ることを意味する慣用句の「怒り心頭に発する」について、4人に3人が「達する」と誤って使っていることが26日、文化庁の「国語に関する世論調査」で分かった。同庁国語課は「世代を問わずあまり使われなくなっているためではないか」という。
調査は国民の言葉の使い方の実態を調べるため95年度から毎年実施。今回は敬語に関する意識や慣用句の使い方などについて調べた。今年2〜3月、16歳以上の男女3652人を対象に調査し、2107人が回答した。
四つの慣用句を取り上げ、どちらを使うかを尋ねたところ、正しく「怒り心頭に発する」を選んだのは14%だった。心頭の「頭」は本来「辺り」という意味だが「頭にくる」という言い方に引っ張られて「達する」を選んだのではとみられる。
周囲ににこやかな態度を取ることは、本来の「あいきょうを振りまく」より、「あいそ(う)を振りまく」を選んだ人が上回った。
また、「従来」は「以前から」という意味のため、「従来から」は意味が重複しているが、4人に3人がこれに違和感を持っていなかった。「あとで後悔した」は54%、「一番最後」も50%が「気にならない」と答えた。
■どっちを使う?(◎は本来の言い方)
◎あいきょうを振りまく 43.9%
あいそ(う)を振りまく 48.3%
◎怒り心頭に発する 14.0%
怒り心頭に達する 74.2%
◎腹に据えかねる 74.4%
肝に据えかねる 18.2%
◎言葉を濁す 66.9%
口を濁す 27.6%
■重複した言い方(気にならない人の割合)
あとで後悔した 54.4%
一番最後 50.5%
従来から 74.4%
■誤った言い方(同)
元旦(元日の朝)の夜 40.8%
白羽の矢が当たった 35・3%
『平成17年度「国語に関する世論調査」の結果について』(文化庁) http://www.bunka.go.jp/1kokugo/17_yoron.html