NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

優しくない優しさ。

NHK『知るを楽しむ 人生の歩き方 「萩本欽一 ダメな奴なんていない」』より。
 → http://www.nhk.or.jp/shiruraku/200607/wednesday.html

 でもね、バカヤローは僕にとって心地良いセリフですね。その言葉は優しくないけれど、裏の優しさをとらないと。世の中って、言葉は優しいというところに本当の優しさはなくて、言葉が優しくない裏に優しさが見える。これが子供と大人、学校と社会の差というか...。

「先輩、どうやったら上手くなるんですか?」。「やってれば...」。わかんないですよね。あれと思ってまた次の先輩に、「先輩どうやったら上手くなるんですか?」「10年すれば馬鹿でも上手くなる」。どういう風に、どういう段取りをとったら上手くなるかってぼくは聞きたいんですよね。答えが出てこない。どの先輩に聞いても...。
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 今考えると良い先輩に会ったと思います。つまり答えがない。答えを探すと言うことが修行であって、教科書がないから教科書作りをするんですね。自分で。で、仕事に...。

 お前ごときを止める男、つまり先輩がいる。お前のようなダメな奴でも辞めさせないでくれって言う人がいるって事が大事だ。つまり芸能界ってそういう風に、ファン、つまり助ける人がいる。誰か応援する人が1人でもいればこの世界ではやっていける。

 自分一人でコメディアンにはなれない。止める人。支える人。それから押す人。それから道を作ってくれる人。その人に会わなければコメディアンもなければ、みなさんの前でこうやって出られてるって事もない。

そのまんまニーチェだ。
欽ちゃんはニーチェである。
一昨日のそのまんま。

・ぼくは他人に同情することで、同時におのれの幸福をおぼえるような憐れみ深い人たちを好まない。彼らはあまりにも羞恥の念に乏しい。たとえぼくが同情するとしても、遠くからそれをしたい。


・ぼくは悩む者を助けた自分の手を洗う。悩む者がその悩みをぼくに見られたとき、ぼくはそのための彼の羞恥を察して、みずから羞しく思ったからだ。それに彼を助けたとき、ぼくは彼の誇りを苛酷に傷つけたのだから。


・いったい君に泣き言を言わせた第一の原因は何だったのか? 誰ひとり君に十分に媚びてくれなかったということだ。そのために君はこうした汚物の中に座り、大げさに泣き立てる理由ができたという訳だ。多くの復習をとげる理由を手に入れたという訳だ!


・ぼくの最大の危険は常に人をいたわること。そして同情することにあった。しかもあらゆる人間は、いたわられ、同情されたがっている。


・善人たちの間で暮らす者は、同情による嘘をつくように教えられる。同情はすべての自由な魂のまわりに、どんよりとした空気を醸し出す。


・残酷なのだろうか? 「倒れる者を、さらに突け!」と言うこのぼくは。現代の者はことごとく倒れる。だがそれを支えようとするだろう! しかし、ぼくはさらにそれを突いてやるのだ!

ツァラトゥストラは、かく語りき


http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20060707(努力が無駄になった時、運は開ける。)