NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

「救援金」

曽野綾子さんの『透明な歳月の光 141』より。
(『インド洋大津波 災害から学びより賢』) → http://www.nippon-foundation.or.jp/org/moyo/2005613/20056131.html

 私たちは、マスコミや赤十字などを通して、救援のお金を贈る。そのお金を最後まで厳密に管理し、見張り、どのようなことにどれだけ使ったかを寄付した人に細かく報告できるようにしておくことが、お金を受け取った組織の義務である。
 集金の組織にお金を届けて、それでいい気持ちになる人は多いだろうが、それは甘さというものだ。それが被災者に行くとは限らない。
 集金した組織もまた、相手国の政府や組織に渡しただけで、任務が終わりと考えたら、それは寄付をした人たちを裏切る行為であり、泥棒をはびこらせる原因になる。
 災害からはその都度学んで賢くならなければならない。それが死者に報いる1つの確実な道だと私は考えている。