『世渡りの道』
仕事帰りに文庫を一冊。人の人たる道はその友と同棲し、社会にあって活動し、同胞を助け、また助けられるにあると思う。塵の世にありながら、心まで汚されず、泥水に浮みつつ、なお身を清く保ち、進んでは己が周囲にある泥水をも清め、己の周囲を取巻く塵を払うが、人の人たる道と思う。昔の聖人の言に「この世の中にありてなおこの世のものとならず」ということがあるが、ここが最も尊い所である。
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この世が辛いとて山奥に逃げ込むは臆病である。この世が汚(けがらわ)しといって遁れんとするは、自ら弱きことを自白するものである。いかに他人より誤解されようが、またいかに自分の気に入らぬことが世にあろうとも、己に授けられたる職務を完(まっと)うし、すなわち天命を喜びその任に当るのが、人間に生まれた義務である。どうせ自己の意のままにならぬが、世の中たることは、何人も承知のことである。