一日一言「重荷をひく車の音」
八月三十一日 重荷をひく車の音
暑い暑いと何度言っても涼しくはならない。夏の暑いのは、冬の寒いのと同じで、当然のことだ。これが反対になったら、それこそ大変なことで、夏が暑いからこそ稲が育つのであり、むしろありがたいことだと思うのが当然である。ましてや、この暑い夏に、作業する人のつらさをよく知ることだ。
〈明治天皇御製〉
重荷曳く車の音ぞきこえける
照る日の暑さ堪えがたき日に
「私の理想は、目障りにならぬような独立性、それとわからぬ静かな誇り、つまり、他人の名誉や喜びと競合せず、嘲弄にも耐えることによって得られる、まったく他人に負い目のない誇りである。このような理想が、私の日常の習慣を高貴なものにせねばならぬ。」
── フリードリヒ・ニーチェ(『遺された断想』)