NAKAMOTO PERSONAL

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歯と口の健康週間

「歯と口の健康週間」らしい。


「正しい歯磨きで『歯周病予防』 4~10日は『歯と口の健康週間』」(産経新聞
 → http://sankei.jp.msn.com/life/news/140604/bdy14060408300001-n1.htm

虫歯+歯周病予防に有効

 4~10日は「歯と口の健康週間」。学校などでは歯科検診や歯磨き教室などが開かれるが、見過ごされやすいのが大人の歯磨き。普段、何げなく行っている歯磨きを見直すことで、虫歯だけではなく、歯周病も予防できる。どんな磨き方が効果的なのか-。(佐々木詩)


最低でも1日3回

 「子供にとって歯磨きは虫歯予防が目的ですが、成人の場合は虫歯と歯周病予防の2つが目的です」。大阪府歯科医師会理事で公衆歯科衛生・地域保健部副部長、竹田幸弘さんは話す。

 口の中には常に菌が存在するが、歯に付着した虫歯菌や歯周病菌などの塊である歯垢(しこう)をうまく取り除くことで虫歯や歯周病のリスクを抑えることができるという。

 歯磨きのタイミングは「物を食べた後」。竹田さんは最低でも朝、昼、夜の3回を勧めている。歯ブラシをペンを握るように持ち、歯茎を傷つけないよう、力を入れ過ぎないように気をつけながら小刻みに動かす。「どこを磨いたか分からなくならないよう自分で磨く順番を決めておくといいです」(竹田さん)

 歯ブラシを歯に対して直角に当て、表面の汚れを落とす。歯と歯の隙間を磨くため、歯ブラシを縦にして磨く。そして、歯垢がたまりやすい歯と歯茎の境(歯周ポケット)の掃除。歯と歯茎の境に斜めにブラシを当て、歯周ポケットから歯垢をかき出すイメージで優しく磨く。

 これらの磨き方を1本ずつ行う。歯と歯の間は磨きづらいため、糸付きようじや歯間ブラシなどを併用するといい。口を大きく開け過ぎると、頬骨が邪魔をして奥歯が磨きにくくなるので注意する。

 舌で触ってつるつるしたら磨き終わり。時には市販の歯垢が赤く反応する薬剤を使い、磨き残しの確認をするといい。「その人に合った歯磨き方法などは歯科医院で知ることができます。歯が痛くなってからではなく、予防のために半年に一度、歯科医で受診して」(竹田さん)


歯茎の状態に注意

 自分に合った歯ブラシはどう選べばいいのか。「ライオン」(東京都墨田区)のオーラルケアマイスター、平野正徳さんは気になる症状に応じて選ぶことを勧めている。「歯周病予防なら歯周ポケットに入り込みやすいように毛先が細くコンパクトヘッド。奥歯をきれいに磨きたいなら毛先が平切りでコンパクトなものというように」

 忙しい朝や会社の昼休みなど時間がないときは広範囲が磨ける大きめヘッドを使うという方法もある。「1本で万能というような歯ブラシはありません。症状や目的のほか、柄の長さや握ったときの感覚など自分が使いやすいと思ったものを探してほしい」と平野さん。自分に合うと思えるなら、ヘッドの小さい、小学生向けの歯ブラシを使っても構わない。

 大阪府歯科医師会理事の山上博史さんは大人が歯ブラシを選ぶ際、歯茎の状態に注意し、「歯肉炎などがある人は『かため』のブラシは使わないで」とアドバイス。成人の場合、「ふつう」を基本にし、歯茎から出血が見られるようなときは「やわらかい」ものに変えるといいという。


歯医者通いが続くと、歯の記事が気になる。


「レーザー照射で『歯が再生』、米研究で幹細胞から象牙質形成」(ロイター)
 → http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPKBN0ED0CI20140602
「根管治療がなくなる? 歯にレーザー当てて再生する新技術」(ギズモード・ジャパン)
 → http://www.gizmodo.jp/2014/06/post_14705.html
歯周病:動脈硬化との関連を実証…愛知学院大教授ら」(毎日新聞
  → http://mainichi.jp/select/news/20140604k0000m040102000c.html
「あなどれない!歯周病が全身疾患の原因に。そのメカニズムが解明」(IRORIO)
 → http://irorio.jp/jpn_manatee/20140514/134656/
「歯と口の健康週間にちなみ、改めて「酸蝕歯」の問題を啓発=キリンビバレッジ」(サーチナ
 → http://biz.searchina.net/id/1533688
「『歯の神様』に健康を祈願 抜いた歯2万本を松原神社で供養、鹿児島 [鹿児島県]」(西日本新聞
 → http://www.nishinippon.co.jp/nnp/kagoshima/article/92850
「【青のり付いてるよって言われそう】歯にタトゥーをほどこす“歯タトゥー”が海外で人気らしい!」(Pouch)
 → http://youpouch.com/2014/06/04/200484/

 歯の役目は食物を咀嚼し、敵にかみつき、パイプをくわえ、ラッパの口金をくちびるに押しつけるときの下敷きになる等のほかにもっともっと重大な仕事に関係している。それはわれわれの言語を組み立てている因子の中でも最も重要な子音のあるものの発音に必須な器械の一つとして役立つからである。これがないとあらゆる歯音(デンタル)が消滅して言語の成分はそれだけ貧弱になってしまうであろう。このように物を食うための器械としての歯や舌が同時に言語の器械として二重の役目をつとめているのは造化の妙用と言うか天然の経済というか考えてみると不思議なことである。動物の中でもたとえばこおろぎや蝉などでは発声器は栄養器官の入り口とは全然独立して別の体部に取り付けられてあるのである。だから人間でも脇腹か臍のへんに特別な発声器があってもいけない理由はないのであるが、実際はそんなむだをしないで酸素の取り入れ口、炭酸の吐き出し口としての気管の戸口へ簧(した)を取り付け、それを食道と並べて口腔に導き、そうして舌や歯に二役掛け持ちをさせているのである。そうして口の上に陣取って食物の検査役をつとめる鼻までも徴発して言語係を兼務させいわゆる鼻音(ネーザル)の役を受け持たせているのである。造化の設計の巧妙さはこんなところにも歴然とうかがわれておもしろい。

── 寺田寅彦『寺田寅彦随筆集』