NAKAMOTO PERSONAL

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アウストラロピテクス・セディバ

「人類の祖先? 南アフリカで新種の猿人の頭がい骨発見」(CNN.co.jp)
 → http://www.cnn.co.jp/science/AIC201004090010.html

 南アフリカの洞くつ跡からこのほど、新種の猿人とされる頭がい骨2個の化石が発掘された。200万年近く前のものとみられ、人類の起源をめぐるなぞの解明につながる可能性があるという。

ヨハネスブルクのウィットウォーターズランド大学のリー・バーガー博士らのチームによると、見つかったのは10〜13歳の少年と20代後半から30代前半の女性の頭がい骨と推定される。「水を探しているうちに穴に落ち、地下水に流されたのではないか」という。現地で「泉」を意味する言葉を取り、「アウストラロピテクス・セディバ」と名付けられた。

生存していたのは178万〜195万年前で、直立歩行をしていたと推定される。1974年にエチオピアで発見され、人類の「最古の祖先」と呼ばれる300万年以上前の化石「ルーシー」と比べると、背がかなり高く、力も強かったとみられる。指が短く、ひじから先が非常に長いなどの特徴があるが、ほかの猿人に比べて脚が長く、速く走ることで機動性が上がった時期を示している可能性がある。脳は「極めて小さい」ものの、発達した骨盤や小さな歯は現代人と共通する特徴だ。

同じ洞くつ跡には、このほかに少なくとも2個の頭がい骨片があることが分かっているが、まだ発掘されていないという。

バーガー博士は、「人類の歴史の中でも特になぞの多い170万〜200万年前の時期に何が起きたのかを知るうえで、大きな手掛かりになるだろう」と話している。現代人につながる「ヒト属」はこの時期に猿人から進化したとの説があるが、詳しい過程は分かっていない。

「現代人の直系祖先?南アで200万年前の猿人」(読売新聞)
 → http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20100409-OYT1T01034.htm