2009-06-17 一日一言 六月十七日 死は待つもの ぼんやりと考えていればこれほど恐ろしいものはないが、よくよく考えてみれば、これほど切ないものはないと思うのは、死である。深く考えれば鬼のようであるが、さらに深く考えてみると、これは天の使いではなかろうか。そうであれば、死はいつ来てもよいように、これを待たなければならないが、自分から死を迎えてはならない。 かほどまで偽多き世なれども 死ぬるばかりは偽でなし ── 新渡戸稲造『一日一言』