2008-11-24 一日一言 宝永四年(西暦1707年)の今日は、富士山の噴火が起こった日である。このうえなく大きなものや高いものは、普通のものさしでは測ることができない。だから普通の人は偉大なものを見ても、偉大なことがわからない。小さい山だけを見た者は「来てみれば、さほどでもない富士の山」と言うけれど、これはちょっと見ただけの判断で、実際に富士山に登った者は次のように言うだろう。 聞きしより思ひしよりも見しよりも 登りて高き山は富士のね ―― 新渡戸稲造『一日一言』