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ノーベル文学賞

ノーベル文学賞、英女性作家氏に」(CNN.co.jp)
→ http://www.cnn.co.jp/showbiz/CNN200710110032.html

ストックホルム――スウェーデン・アカデミーは11日、今年のノーベル文学賞を英国女性作家のドリス・レッシング氏に授与すると発表した。「女性特有の懐疑、情熱、想像力で文明の対立を深く洞察した叙事詩人」と評価した。

作家としてのデビュー作は、白人農家の妻と、黒人召使いとの関係を描いた、1950年の「The Grass is Singing(草は歌っている)」。

主な代表作として、20世紀における男女関係の視点を探る著書の中でも、パイオニア的な作品となった「The Golden Notebook(邦訳:黄金のノート―Free women)」や、反精神医学を唱えた精神科医ロナルド・D・レイン博士に触発されて著した「Briefing for a Descent into Hell 」、核戦争後の人間の発展を描いたSF的シリーズ作品「Canopus in Argos: Archives」などがある。

邦訳作品としては、「夕映えの道―よき隣人の日記」や「破壊者ベンの誕生」、「アフガニスタンの風」、「ラブ・アゲイン」など。

現在、英国在住のレッシング氏は、1919年にペルシャ(現在のイラン)西部ケルマンシャで、英国人の両親の元に生まれる。父アルフレッド・クック・テイラー氏は第一次世界大戦時の英陸軍大尉、母エミリー・モード・テイラー氏は看護師。

一家は1925年に、生活を向上させるため、現在はジンバブエとなった南ローデシアの農場に移る。7歳の時から英国の寄宿学校に通い、ソールズベリーの女子寄宿学校に転校するが、14歳で自主的に学業を終了。子守や電話交換手、事務員、速記者、記者などを経験して生計を立て、短編小説を著す。

1939年に結婚し、一男一女をもうけるが、49年に離婚。息子を引き取ってロンドンに移り、作家としての道を歩み始める。

1952年から56年まで、英国共産党員として活動し、核兵器反対運動を行う。南アフリカ政府を批判したことから、56年から95年まで、同国への入国が禁止された。また、56年には南ローデシアに短期間滞在したが、南アと同様の理由で、国内立ち入りを禁じられた。

レッシング氏には賞金1千万スウェーデン・クローナ(約1億7900万円)が贈られる。

授賞式は12月10日に、ストックホルムで行われる。

夕映えの道 ―よき隣人の日記

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アフガニスタンの風

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ラブ・アゲイン

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黄金のノート―Free women (1983年)

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