NAKAMOTO PERSONAL

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孤高の碩学

【訃報】「白川静氏(漢字研究の第一人者、文化勲章受章)」(産経新聞)
 → http://www.sankei.co.jp/news/061102/dea002.htm

 漢字研究の第一人者で、文化勲章受章者の白川静(しらかわ・しずか)氏が10月30日、多臓器不全のため京都市内の病院で死去していたことが1日分かった。96歳。福井市出身。自宅は非公表。近親者のみで密葬を済ませた。後日お別れの会を行うが、日取りなどは未定。

 立命館大学法文学部漢文学科卒。昭和29年から56年まで立命館大学教授、その後同大学名誉教授。殷代の甲骨文や金文を徹底的に研究し、漢字をその成り立ちから解明した。後漢代に成立した最古の字書「説文解字」の誤りを指摘するほどだった。

 59年には漢字の字源辞典「字統」を刊行。続いて漢字と訓読みの関係を探った「字訓」を発刊した。さらに平成8年には、13年半の歳月をかけた漢和辞典「字通」を刊行。独力で完成させた「字書」三部作として、高く評価された。その後も改訂作業を続け、16年に「新訂字統」、17年に「新訂字訓」を刊行した。

 晩年は、中国の古典と万葉集の比較など、漢字を通じた東アジア文化研究にも視野を広げた。ほかの著書に「金文通釈」「文字逍遥」など。平成3年菊池寛賞、10年文化功労者、16年文化勲章


10月30日午前3時45分、白川静さんが亡くなりました。


孤高の碩学。
白川静さんは、中村元さんと共に、ぼくの尊敬する学者です。

大学紛争の際も、白川さんの研究室には常に明かりが灯っていたと言われるほどの、生粋の学者です。
『孔子伝』から入り、『字統』『字訓』『字通』の“白川字書三部作”を揃えるのが目標でした。




「中国文学者の白川静さん死去 著書に『漢字』『孔子伝』」(朝日新聞)
 → http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200611010389.html
「漢字研究一筋、独自の文明論─白川静氏が死去」(読売新聞)
 → http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20061101it13.htm?from=top
「漢字研究の第一人者、白川静氏死去 」(産経新聞)
 → http://www.sankei.co.jp/news/061101/bun003.htm
「独創的な漢字研究、白川静さんが死去 」(日本経済新聞
 → http://www.nikkei.co.jp/news/main/20061101NTE2INK0201112006.html


白川静さん、『東洋の回復』願う生涯 漢字の源流を追う」(朝日新聞)
 → http://book.asahi.com/news/OSK200611020051.html
白川静さん、文字考証を分かりやすく説明」(読売新聞)
 → http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20061102p301.htm




『知恵袋』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20051010
白川静』(Wikipedia) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E5%B7%9D%E9%9D%99
白川静の世界』 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/cl/shirakwa/index.htm
立命館大学 白川静記念 東洋文字文化研究所』 http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/sio/index.html

漢字百話 (中公文庫BIBLIO)

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呪の思想―神と人との間

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知の愉しみ 知の力

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神さまがくれた漢字たち (よりみちパン!セ)

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白川静の世界―漢字のものがたり (別冊太陽)

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