新訳版『イリュージョン』
そんな訳で、新訳版『イリュージョン』を読んでいます。
「人間が長い間、空をとべなかったなんてね。自分たちは飛べるわけがないと思いこんでいたからだよ。もちろん、航空力学のほんの初歩的な原理も知らなかった。どこかにもっとべつの原理があるにちがいないんだ、ぼくはそう信じたいね。飛行機がなくても、ぼくたちは空を飛んだり、壁を通りぬけたり、惑星へ行ったりできる。機械の力を借りなくても、どこででもそれを実現する方法を身につけることさ。自分たちにその気さえあればね。」
「そのことでとにかく重要なのは、自分のやりたいことをやりながら、独力でそれを身につけることなんだ。いまは見つかっていないけれども、こっちが知りたいと思っていることを飛行機や空以上にいろいろ教えてくれる人物がこの世にいれば、ぼくはすぐにでもその人物のところへ会いに行くよ。」