女の怒り、男の本音
NHKでこんな番組をやっていた。
「【日本の、これから】聞こえていますか?女の怒り 知っていますか?男の本音」
→ http://www.nhk.or.jp/korekara/
女性たち、目をつり上げて叫んでました。
その顔を鏡にうつして見てごらん。口は鼻よりさきに出ている。耳までさけている。むかしは恋したときもあったろうに、その顔はどこへ去ったのかと思わないのかしらん。
それは美容上の問題である。「主婦連」や「地婦連」は怒るのが商売だから仕様がないが、並みの主婦がそのまねをしてはいけない。回らぬ舌でまねをすると、顔つきまで似てくる。折角の器量が台なしになる。まして折角でない器量は、さらに台なしになる。そしれこの世は折角でないものの方が折角より多いとすれば、日本中台なしになる。
私は政治に女性的なものが介入するのを、危険だと思っている。女性が常に正義で潔白だと思い得るのは、言うまでもなく実社会での責任ある地位にいないせいである。実社会は互いに矛盾し、複雑を極めている。それは他人を見るより自分を見れば分る。自己の内奥をのぞいてみれば、良心的だの潔白だのと言える道理がない。それを最も見ないのが主婦である。
主婦のなかの最も若く最も未熟なものを、警察官にするとどうなるか。正義の権化になる。権化になって何が悪いのかというだろうが悪いのである。
- 作者: 山本夏彦,植田康夫
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/07
- メディア: 文庫
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