HERO
「【閲覧注意】ホームレスの男性が、拘束された女性を命と引き換えに救出」(TABI LABO)
→ http://tabi-labo.com/181806/a-man-got-shot/
2015年9月4日、ブラジル・サンパウロの教会前。銃を持った男による強盗事件が発生した。女性を銃で脅し拘束している犯人は警察にもよく顔を知られている重犯罪者だったと報じられている。
一触即発の場面だが、両名の背後から一人の男性が駆け寄り事態は一転する。
青い上着を着た男性は、自身の命も顧みず女性を助けようと犯人へと突進した。結果、隙をついて女性は犯人の元を離れることができた。
その後、周囲にいた警官により犯人は射殺された。女性は無事生還した。が、助けに入った男性はというと、実はこのやり取りの中で胸に銃弾を受けてしまっていた。
至近距離で銃弾を胸に受けながらも怯まず犯人へと突進する様子は、YouTube動画で拡散され多くの人にショックを与えている。男性は、犯人と女性を隔離したのちにゆっくりと教会の扉へとその身を落とした。あまりにも衝撃的すぎる光景だ。
英「デイリー・ミラー」紙は、地元紙の情報をもとに2名の男性が動画の中で死亡していたことを報じている。女性を助けたのは、61歳のホームレスの男性だった。
インターネットでは、命を捨てて女性を助けに向かった勇敢な男性に向けて、哀悼の意を込めた言葉が数多く贈られている。まさに英雄と呼ばれるにふさわしい勇気ある行為だが、あまりにも残念な結果だ。
「人は生まれながらにして貴賤・貧富の別なし」と語ったのは福沢諭吉であるが、
いうまでもなく、人間の価値は貴賤・貧富によって決まるものではない。
まぎれもなく彼は英雄であり、詩人である。
いのちを人にささげる者を詩人という。