NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

笑顔がたくさん見られますように

「【産経抄】笑顔がたくさん見られますように 9月15日」(産経新聞
 → http://sankei.jp.msn.com/life/news/140915/trd14091506350003-n1.htm

 6歳の孫娘が口の中をのぞき込んで、声を上げた。「あっ、おじいちゃん、歯がない」。「生えかわるのを待っとるんじゃ」。「田舎にはなあ、狸(たぬき)も狐(きつね)も熊さんもいるよ」と話すと、目を輝かせて聞いてくる。「恐竜もいるの!」。

 こんなユーモラスな会話から生まれた笑顔だという。小紙が後援した「第1回OVER60全国スマイルコンテスト」には、全国1416人の応募があった。そのなかで男性部門グランプリに選ばれたのが、岐阜県中津川市に住む林一美(かずみ)さん(82)である。

 先月の「談話室」に、ご自身が「笑顔は『命輝く文化財』であることを再確認した」と、喜びの声を寄せていた。笑顔の理由を改めて聞きたくて、きのう、ご自宅に電話を入れた。

 林さんは、高校の国語の教師だった。定年後、いっしょに全国を旅行するのを楽しみにしていた奥さんに先立たれたのは、24年前だ。卒業生からの手紙に「先生の顔、まともに見られなかった」と書いてあったほど、悲しみの淵(ふち)に沈んでいた。

 きっかけは、朝日新聞の声欄への投稿だった。一人暮らしのわびしさをつづったところ、兵庫県西宮市に住む独身女性から手紙が届いた。それから文通が始まり、73歳のときに、20歳年下の女性と再婚する。現在は冬の間、西宮市で同居し、暖かくなると中津川市で一人暮らしを楽しむ、「通い婚」状態だ。今の季節は、栗の収穫で忙しい。

 コンテストの存在は、今年の初めに小紙で知った。グランプリに輝いた写真は、もちろん現在の奥さんが撮ったものだ。幸せの秘訣(ひけつ)を聞くと、「快食、快眠、快便の三位一体、一日が新鮮、昨日以前すべて忘れる」。きょうは「敬老の日」。林さんのような笑顔が、たくさん見られますように。

『OVER60全国スマイルコンテスト』 https://smile60.jp/


" Alaways look on the bright side of life... "

── Monty Python's Life of Brian

『2014年02月28日(Fri) 笑顔で過ごした半年間』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20140228
『2013年08月05日(Mon) 忘れな草の花を御存じ?』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20130805
『2012年04月20日(Fri) Children of Africa』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20120420