「米国人の宗教心に異変か」
「米国人の宗教心に異変か 『神の存在』疑う若者が急増」(CNN.co.jp)
→ http://www.cnn.co.jp/usa/30006960.html
米国の30歳以下の若者の間で、「神の存在」に疑いを抱く人が急増しているという。米調査機関ピュー・リサーチ・センター(PRC)が13日までに発表した報告で明らかになった。インターネット上で宗教に関する意見を自由に交換できるようになったためとの見方が出ている。
PRCが行った米国人の価値観に関する調査には、政党や同性婚、人工妊娠中絶など幅広い項目の中に、宗教についての質問も含まれていた。
報告書によると、「新世紀世代」と呼ばれる30歳以下のグループで「神の存在を疑ったことがない」という設問に「はい」と答えた人は68%で、2007年の83%から大幅に減少。「いいえ」と答えた人は31%と、07年の2倍に上り、10年前の調査開始以来最も高い数字を記録した。こうした変化は若者だけにみられ、他の年代では07年との差が2%以内にとどまっていた。
「祈りは生活の重要な一部だ」という設問で「はい」と答えた人も、30歳以下ではそれ以外の年代よりかなり少なかった。報告書は「ライフサイクルだけの問題ではないようだ。新世紀世代は上の世代が同じ年代だったころに比べ、宗教心がずっと薄くなっている」と指摘する。
報告書によると、米国人全体では、特定の宗教を信じていると答えた人が大半を占めた。神の存在を疑ったことがない人は80%、祈りは生活の重要な一部だと考える人も76%に上った。
非宗教を掲げる全米規模の組織「世俗学生連盟」で広報責任者を務めるジェシー・ガレフさんは、若者の宗教心が薄れている理由としてインターネットの影響を挙げる。「家族に見つかったらどうしよう、地域社会で何と言われるだろうなどと心配することなく、だれもが自由に議論できるようになった。疑いを抱く若者に安心して話せる場を提供すれば、そこで刺激を受けて新たな疑問を抱く若者も増える」と、ガレフさんは指摘している。
大幅に減ったとは言え、神の存在を疑ったことがない若者が68%もいることに驚く。米国人全体では80%が神の存在を疑わない。
おそらく日本人のような漠然とした神仏ではなく、唯一絶対の神、一神教のことだろうと推測できる。
一神教は排他的な宗教対立の危険性をはらんでいる。
自分の宗教に疑念を感じ、一歩引いて見ることによって、他宗教に対する寛容の精神が生まれるきっかけになるのではないか。
世界が一つになる場合
異質的なものに対する理解と寛容ということ
これが絶対に必要だと思います
── 中村元『NHK映像ファイル あの人に会いたい「中村元」』より
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