NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

『未来の友達』

nakamoto_h2011-12-11

「スイスの中学生たちが日本語で歌う、震災復興へのメッセージ『未来の友達』(動画)」(らばQ)
 → http://labaq.com/archives/51718151.html

震災というあまりに大きな傷跡を残した2011年も、もうじき終わろうとしています。復興への道のりは遠いですが震災報道も減り、当時に比べると関心が薄れがちかもしれません。

日本語を知らないスイスの中学生たちが、震災が風化することのないよう、日本の復興を祈ったメッセージソングを歌ってくれたそうです。

映像をご覧ください。

歌っているのは日本語を全く知らなかったスイスの中学生で、被災地復興のためとメッセージソングの製作に関わってくれたそうです。

曲はオリジナルで、作曲:Pascal Kaeserさん、作詞:Kay-ta Matsunoさん(LA在住)。撮影や編集はスイスのディレクターAlfonso Gordilloさんが担当し、日本のために何かできないかということで、このPVを完成させたそうです。

日本から1万kmも離れた国の言葉もわからない中学生が、こうして日本を応援してくれるというのは、うれしい限りですよね。

以下は製作に多大な尽力をしてくださった、パスカル氏の言葉です。

「2011年3月11日に、3つの大きな災害が日本を襲ったことを決して忘れません。遠く離れたスイスでもこの大惨事は大きく報道されました。テレビに映し出される写真や映像を観て、ショックで言葉を失いました。スイスのニュースメディアも、被害状況や被災支援の様子、そして福島に関する情報を連日伝えていました。

その時私が考えたのは、「しばらく経てばこの大災害についてニュースで報道されなくなるのではないだろうか…、この被災地の犠牲者たちのことは、アっという間に人々に忘れ去られてしまうのではないだろうか…」ということでした。

そして残念ながらそれはすぐに証明されてしまいました。スイスでは東日本大震災に関するニュースはほとんど報道されなくなったのです。震災の3日後、私は被災者のために曲を書くことを決心しました。義援金を集めることではなく、「この大震災、そして被災者のことを決して忘れない。大震災の写真や動画を観た時のショックも決して忘れない」ということを被災者に伝えるために。

音楽教師、そしてミュージシャンである私は、被災した子供たちにこの気持ちを伝える手段と目的を達成するために有効な、いくつかの要素を持ちあわせていました。スイスベルン州オースタムンディゲン市にあるデニコフェン中学校の生徒たちに、このプロジェクトの有志を募ったところ、多くの生徒たちが興味を持ち集まってくれました。ミュージシャン仲間たちも次々と有志がレコーディングに参加してくれ、また映像ディレクターまでもがこのビデオ制作を引き受けてくれました。携わってくれたスタッフたちは皆、本業の仕事をしながら必死に時間を作り、録音、撮影、編集にあたり、大震災から半年以上経った今、やっとこの作品が完成しました。

震災後、世界中から様々な道徳的、および財政的支援があったことはよく知られていることです。この歌を通して、東日本大震災の被災者たちのことを、私たちは決して忘れないよ、いつかあなた方に会いたい』というメッセージが伝わるでしょうか。

『未来の友達』は、スイスのある中学生たちから、現在もなお被災のダメージに苦しむ人たち、特に子供たちに希望や思いやりを伝えようと制作したメッセージソングです。できるだけ多くの人に伝えたいと思っています。皆さんのヘルプが必要です。このプロジェクトが私たちの目標に達するかは分りません。でも試してみる価値はありますよね?ご協力お願いいたします。ありがとうございます」

日本でも震災報道をめったに見なくなりましたが、遠い外国の地から風化しないよう活動してくれているというのは、頭が下がる思いです。

多くの人に声が届きますように。