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放射性ヨウ素、セシウム除去成功!

「寺岡精工、自社の逆浸透膜ろ過システムによる放射性物質の除去効果を確認」(マイコミジャーナル
 → http://journal.mycom.co.jp/news/2011/03/31/041/

 寺岡精工は3月30日、同社の逆浸透膜ろ過システム「ECOA」における放射性物質除去能力の検査結果を発表した。

 ECOAは水道水をろ過して純水を作り出す装置だが、放射性物質のろ過能力については想定外のため、実証的な根拠をこれまで示せていなかった。

 今回、福島県飯館村役場の協力の下、放射性物質を含んだ同役場の水道水を原水とし、ECOAのろ過能力測定を実施、放射性物質の除去に効果があることが確認されたという。

 具体的には3月26日に同役場の手洗い場の水道管にECOAを接続、同日および翌27日、両日ともに2度、公共水道水(原水)とECOAでろ過した水(RO水)を採取(26日は15時25分および16時41分、27日は11時37分と11時40分)し、3月28日に化研の水戸研究所にそれらを持ち込み測定を実施したという(測定日時は28日の17時13分、17時28分、17時44分、17時59分)。
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 この結果、放射性ヨウ素(放射線量の暫定規制値は300Bq/kg)は水道水(原水)からは350〜600Bq/kgほど検出されたが、ECOA水(RO水)からは検出されなかった。また、放射性セシウム(同200Bq/kg)も水道水(原水)からは10〜32Bq/kgほど検出されたが、ECOA水(RO水)からは検出されなかった。

 同社では、今回の測定に用いた原水には、最大値で暫定規制値の2倍の放射性ヨウ素131(600Bq/kg)と、暫定値を下回る放射性セシウム(32Bq/kg)が含まれていたが、ECOAでろ過した試料からはいずれも検出されなかったことから、ECOAにより原水の水圧と水流が逆浸透膜(RO)のろ過機能を効果的に引き出した結果であるとの見方を示している。

 また、ECOAは給水のたびに内部に滞留している水を排除、同時にフラッシングによるROフィルタの洗浄をおこなっているほか、1日に5回、自動的にすべての経路の滞留水を排出する自動洗浄を行っているという。さらに、ROフィルタでろ過された不純物は膜の濃縮側から排水される構造となっているため、ろ過された不純物がROフィルタに蓄積されることもないという。

 なお、ECOAシリーズは業務用で、一番下のモデルとなる「ECOA-V80C(POCO)」の標準価格は250万円となっている。


「汚染された水道水からヨウ素131やセシウムなどの放射性物質を除去することに成功」(GIGAZINE
 → http://gigazine.net/news/20110331_ecoa_water/

東日本大震災による福島第一原発の放射能漏れ事故を受けて、一部で水道水からヨウ素131やセシウムなどが検出され、ミネラルウォーターが品薄になるなどの事態が発生していますが、汚染された水道水から放射性物質の除去に成功したことが明らかになりました。

詳細は以下から。

ECOA(逆浸透膜ろ過を用いた純水造水装置)の放射性物質除去能力について |(株)寺岡精工 ニュース

逆浸透膜ろ過」を用いて純水を作るシステム「ECOA」シリーズを展開する寺岡精工のプレスリリースによると、水道水に放射性物質が混入した事故を受け、同社に安全性について、ユーザーから多くの問い合わせがあったそうです。

基本的に「ECOA」シリーズは水道水をろ過して純水を造る装置であり、放射性物質のろ過能力については実証的な根拠は示されていませんでしたが、福島第一原発から約40kmに位置する福島県の飯舘村役場の協力を得て、放射性物質を含んだ同役場の水道水を「ECOA」でろ過する実験を行ったとのこと。

「ECOA」シリーズの製品紹介ページ。用途に応じてさまざまなモデルが展開されています。

逆浸透膜 水 自販機 純水 浄水器 ECOAシリーズ


実験では3月26日15:25と16:41、27日11:37と11:40に飯舘村役場の手洗い場の水道管に「ECOA」を接続し、水道水(原水)とECOAでろ過した水(RO水)の両方を採取。そして採取した水を放射能分析などを手がける株式会社化研の水戸研究所へ持ち込み、3月28日17:13、17:28、17:44、17:59に放射性物質の有無を計測しています。

これが測定結果。放射性ヨウ素131は原水が国の暫定規制値(300Bq/kg)を大幅に上回る「350〜600Bq/kg」であったのに対して、RO水は「検出されず」となり、放射性セシウムについても原水が口の暫定規制値(200Bq/kg)を大きく下回る10〜32Bq/kgで、RO水からは「検出されず」に。
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この結果について寺岡精工は「ECOAによって最適に制御された原水の水圧と水流が逆浸透膜のろ過機能を効果的に引き出し、放射性ヨウ素と放射性セシウムの除去に著しい効果があったと考えられます」という見解を示しています。

なお、ECOAは逆浸透膜ろ過フィルターでろ過された不純物を膜の濃縮側から排水する構造になっており、ろ過された不純物がフィルターに蓄積されることはないほか、自動的にすべての経路の滞留水を排出する自動洗浄機能などを備えているとされています。


『寺岡精工』 http://www.teraokaseiko.com/