”SLS AMG GT3”
「SLS AMGのレーシングバージョンが登場」(朝日新聞)
→ http://www.asahi.com/car/newcar/TKY201004070134.html
独メルセデス・ベンツは、スーパースポーツカーの”SLS AMG”をベースに、FIA−GT3レギュレーションに合致するモディファイを施したレーシングカー”SLS AMG GT3”を発表した。
サーキットでのパフォーマンス向上を目的に、見るからにレーシーなアピアランスが与えられたSLS AMG GT3は、カーボンファイバーをメインコンポーネンツとした軽量ボディを採用。空力性能も同時に追求されていて、エクステリアではフロントエプロンに大口径のエアインテーク、リアには大型のウイングとともにディフューザーが装着されている。
オリジナルよりワイドな全幅1990mmとされたボディには50mmも幅広のタイヤが装着可能となり、サイドスカートにはリアブレーキ冷却用のエアインテークも備わっている。
エンジンはレギュレーションによりノーマルと同様。とはいえ軽量化されたボディのおかげで、0−100km/h加速は3.8秒、ファイナルギアレシオを変更したことにより、最高速は300km/hを超えるという。
一方でトランスミッションはレース用の6速シーケンシャルへと換装。トランスアクスルのレイアウトはオリジナルと同様だが、プロペラシャフトにはDTMのCクラスレーシングカーと同じ、カーボン製へと変更されている。
またコックピットには、カーボン製のセンタートンネルをはじめ、フルバケットシートやレーシングメーター、そして安全装備であるロールケージなどノーマルの面影がまったくないといっていいほどに大きく手が加えられている。
このSLS AMG GT3は現在開発作業が続いており、2010年秋までにオーダーすれば2011シーズンの開幕に間にあうという。
GT3の代名詞的存在であるポルシェ911GT3をはじめ、フェラーリ430スクーデリアやシボレーコルベットZ06、アストンマーティンDBRS9やバイパーといったルマンでの常連組、そしてフォードGTやアウディR8、アルピナB6やランボルギーニガヤルドなどの新興勢力組、さらにはジャガーXKR−Sやモーガンのような英国勢など、多彩なマシンによって激しい戦いが繰り広げられているFIA−GT3カテゴリー。
先ごろこれにBMWニュー Z4が加わることがアナウンスされたばかりだが、SLS AMG GT3という新たな使者が登場することで、メーカー同士のプライドをかけた戦いが熾烈を極めることは必至。今後一層の盛り上がりを見せることは間違いないだろう。
カッチョいい。