NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

「彼らが私を発見した日」

「23年間昏睡状態だった男性『ずっと意識があった』と語る」(デジタルマガジン)
 → http://digimaga.net/2009/11/belgian-coma-man-was-awake-for-23-years.html

 1983年に交通事故に遭い、以来23年間昏睡状態で眠り続けていたベルギーの男性、ロム・ホーベン氏(46)が、その間ずっと意識があったことを担当医が明らかにした。

 当時、ホーベン氏は事故から目覚めると“何かがおかしい”ことに気付いたという。自分は叫んでいるつもりなのに、声がまったく出ないのだ。以来、意識はあるが反応できない生活を20年以上送ることになる。

 「医師と看護婦らは諦めずに私に話しかけてくれました。そのため、私は自分がどんな状況に置かれているのか理解できたのです」と、ホーベン氏はイギリスの新聞社に対して話している。

 ホーベン氏の状況が一転したのは、2006年に神経科医のスティーブン・ローレイズ博士が訪れたときだ。博士は高科学技術スキャンを用いて、ホーベン氏の脳が通常に機能していることを突き止めた。そして、ホーベン氏のためにメッセージをタイピングできるパソコンを用意した。

 「彼らが私を発見した日を、私は決して忘れません――それは、私の第2の人生の始まりでした」

 ホーベン氏は現在、ブリュッセルに近くにある病院で暮らしている。


こういうことがあるから臓器移植には懐疑的になってしまう。
自己犠牲の精神が無い限り、安っぽい善意で臓器提供の意思表示をすべきではないと思うのである。


 脳死者の大半は臓器が摘出される時、血圧と脈拍が急上昇し、のたうち回り始めるという。そのため、「死んだ」はずの脳死者に麻酔をかけなければならない。脳死となって19年も生き続ける青年もいる。「脳が溶けている」のに、彼は母親の方に顔を向け、モーツァルトの音楽を好むという。つまり、脳死者は臓器が切り取られる際、恐怖や激痛を感じている可能性があるということだ。

「記者が選ぶ『脳死・臓器移植の本当の話』小松美彦著 」(読売新聞)
 → http://www.yomiuri.co.jp/book/column/press/20041208bk33.htm

脳死・臓器移植の本当の話 (PHP新書)

脳死・臓器移植の本当の話 (PHP新書)