NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

「国家百年の計」

「【産経抄】11月16日」より
 → http://sankei.jp.msn.com/science/science/091116/scn0911160259001-n1.htm

 円の大小を問わず、円周の長さと直径の比は一定で、その数が3より少し大きいことは、紀元前2000年ごろのバビロニアで発見されたという。いわゆる円周率はその後、さまざまな方法で計算されてきた。
 ▼桁(けた)数が飛躍的に伸びたのは、コンピューターが開発されてからだ。1949年の2037桁を皮切りに、73年には100万、89年には10億桁に達した。現在の世界記録は、筑波大計算科学研究センターのスーパーコンピューターが今夏打ち立てた、2兆5769億8037万桁だ。
 ▼とはいえ円周率の計算は、あくまでスパコンの性能を確かめるために行われる。本来の仕事は、生命科学やナノテクノロジーの研究、気候変動予測、新薬開発などで、画期的な成果を挙げることだ。
 ▼政府系研究機関の理化学研究所が中心となり開発を進めてきた次世代スーパーコンピューターは、毎秒1京(1兆の1万倍)回という世界一の計算速度を誇るはずだった。神戸市のポートアイランド地区で施設も建設中だ。そのスパコン開発に、行政刷新会議の仕分け作業で、「ノー」が突きつけられた。
 ▼「世界一をめざす理由は何か。2位ではだめか」。決め手となったのは、仕分け人、蓮舫(れんほう)参院議員の発言だったという。7年前、日本のスパコン地球シミュレータ」が一時世界一に躍り出たとき、衝撃を受けた米国のメディアは大々的に報じた。スパコンの性能は、開発国の科学技術力そのもの、2位ではだめなのだ。
 ▼ほかの科学関連事業も軒並みカットの判定を受けている。東大工学部で応用数学を学んだ鳩山首相をはじめ、菅国家戦略相は東工大、平野官房長官は中央大理工学部の出身だ。初の「理系内閣」の正体は、「科学軽視内閣」なのか。

「【事業仕分け】最先端科学技術が次々削減 『科学技術立国』どこへ 」(産経新聞)
 → http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091117/plc0911172158017-n1.htm
「【事業仕分け】GXロケット予算 見送り」(産経新聞)
 → http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/091117/stt0911171127007-n1.htm



管子に曰く、

一年之計莫如樹穀 十年之計莫如樹木 終身之計莫如樹人

「一年の計(はかりごと)は穀(こく)を樹(う)うるに如くは莫(な)し 十年の計は木を樹うるに如くはなし 終身の計は人を樹うるに如くはなし」


教育、科学技術は国家百年の計である。


GXロケット - Wikipedia』 http://ja.wikipedia.org/wiki/GX%E3%83%AD%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88
『スーパーコンピュータ - Wikipedia』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BF