NAKAMOTO PERSONAL

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「ガオー!」

鉄人28号

「神戸を元気づけろ 鉄人28号プロジェクト」(産經新聞
 → http://sankei.jp.msn.com/life/trend/091003/trd0910031801017-n1.htm

 鉄人立つ−。全長18メートル、重さ50トンの巨体が、秋の澄んだ太陽光を受けて鈍い青色に光った。実物大の「鉄人28号」が9月末、神戸市長田区の若松公園に現れた。
 KOBE鉄人プロジェクトは、長田とゆかりのある漫画家、横山光輝さんの作品「鉄人28号」を再現し、阪神大震災で大きな痛手を受けた街や人を元気づけようという計画。同プロジェクト事務局の岡田誠司さん(50)は「鉄人が立つことで長田が元気になる」と話す。
 鉄人プロジェクトは、平成18年1月にスタート。しかし、不況のあおりで総工費1億3500万円が集まらない。神戸市から補助金を受け、個人の寄付金集めに奔走した。19年9月、ようやく原型のデザインが決定。20年11月、鉄人の発注にこぎ着けた。
 鉄人を製作したのは、大阪府岸和田市の「北海製作所」。優れた技術を持ち、ひずみのない溶接や、複雑な曲面作りに実力を発揮する。
 製作は始まったものの、予算に制限があり、原型を忠実に再現するには無理があった。しかし、引き受けたからには、完璧(かんぺき)な仕事をこなしたいという同製作所の職人たちのクラフトマン魂に火をつけた。
 熱意あふれる少数精鋭のプロジェクトチームを編成し、コストを度外視して脚部のふくらみや胴体の曲線を完全に再現した。鉄人には手作りのぬくもりが宿っているのだった。
 岡田さんは「鉄人をテレビアニメで見ていた世代が今の長田の商店主たち。アニメのヒーローに元気をもらって、がんばろうという気になる人たちでもあるんです。そして、みんなに元気を与えるのが鉄人の使命」と語る。
 すでに、旅行会社から鉄人見学を観光コースに入れたいという申し入れもある。長田に降り立った鉄人をどう活用していくか、プロジェクトが夢を現実にしてゆく。

「鉄人28号のモニュメント 神戸の街に「ガオー!」」(産經新聞
 → http://sankei.jp.msn.com/life/trend/090929/trd0909291321007-n1.htm