NAKAMOTO PERSONAL

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一朶の白い雲

「「坂の上の雲」展、構想メモなど初公開 司馬遼太郎記念館」(産經新聞
 → http://sankei.jp.msn.com/culture/books/090622/bks0906221939002-n1.htm

 司馬遼太郎さんが小説「坂の上の雲」を執筆する際の構想を記したメモや、資料を集めた企画展が司馬遼太郎記念館(大阪府東大阪市下小阪)で始まるのを前に、同記念館で22日、展示品が報道陣に公開された。
 「坂の上の雲」は昭和43年4月〜47年8月まで産経新聞夕刊に連載された長編歴史小説。正岡子規や軍人の秋山好古、真之兄弟を中心に、近代国家への歩みを進める明治時代の日本を生きた人々の姿や、日露戦争を描いている。
 企画展では最終章「雨の坂」の構成を走り書きしたメモや、書籍化された際の後書きの自筆原稿を初公開。日露戦争の部隊配置図などの資料や、愛用の万年筆も展示されている。
 上村洋行館長は「もう一度『坂の上の雲』を手に取っていただきながら、司馬さんが何を考えながら執筆したのかを感じ取ってもらいたい」と話している。
 企画展は23日から来年2月28日まで。大人500円、中高校生300円、小学生200円。休館日は毎週月曜(祝日、振り替え休日の場合は翌日)。問い合わせは同記念館((電)06・6726・3860)。


司馬遼太郎記念館』 http://www.shibazaidan.or.jp/
坂の上の雲ミュージアム』 http://www.sakanouenokumomuseum.jp/


 楽天家たちは、そのような時代人としての体質で、前をのみ見つめながら歩く。
 のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶(いちだ)の白い雲がかがやいているとすれば、それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。

── 司馬遼太郎『坂の上の雲』


坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)

坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)