螺旋
「宇宙に延びるらせん構造 名古屋大、電波で観測」(47NEWS)
→ http://www.47news.jp/CN/200903/CN2009032101000543.html
地球から約2万光年離れた銀河系の中心部で、ブラックホールなどの天体から高速で噴出する物質の流れ「ジェット」が、らせん構造になっている様子を、名古屋大の福井康雄教授らが21日までに電波望遠鏡でとらえた。24日から開かれる日本天文学会で発表する。
これまで銀河系で見つかったジェットは2つだったが、一挙に9つを発見。福井教授は「ソフトクリームやサザエのような形を詳細に観測できた。宇宙の高エネルギー現象を解明する突破口が開かれた」と話している。
南米チリ・アタカマ高地の電波望遠鏡「NANTEN2」を使い、波長が短いサブミリ波で分析。密度の低い星間ガスに含まれる水素原子が、高速のジェットの通過によって圧縮されて高密度化し、飛行機雲のように痕跡を残す様子を調べた。
延びるジェットは長さ100−1000光年と巨大で、質量は最大で太陽の1万個分。9つのうち、5つはブラックホールや超新星爆発の残骸によるもので、残る4つの発生起源は不明という。