ウルトラマン大博覧会
「気密性・ジオラマ 細部にこだわりウルトラマン」(朝日新聞)
→ http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200712270236.html
60年代に誕生し、テレビ特撮の原点となった「ウルトラ・シリーズ」。主に初期の足跡をたどる「ウルトラマン大博覧会〜ROPPONGI天空大作戦〜」が東京・六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開かれている。
怪獣や宇宙人などファン垂涎(すいぜん)の着ぐるみや、地球防衛軍基地のジオラマなどが目玉になるが、それらを生み出したウルトラなクリエーターたちの情熱や世界観にも光を当てた本格的な回顧展だ。来月20日まで。
会場に入ると、暗闇の中を、ジャミラやメトロン星人といった20体ほどのおなじみの怪獣や宇宙人たちが出迎える。キャラクターは「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」の3番組から選ばれた。
衣装などの撮影小物も数多い。その一つひとつに細かな解説がつく。例えば、「ウルトラマン」で使われた科学特捜隊のヘルメットには「宇宙服としても使用できる気密性を誇る」。
こうした細部にこだわって番組作りをしたのは脚本家の金城哲夫、美術監督の成田亨、怪獣造形の高山良策らシリーズを生み出した草創期のスタッフ。企画書やキャラクター原画、造形設計図などの資料で彼らの熱い思いを振り返る。
成田の助手を務めた美術監督の池谷仙克は展覧会のため、地球防衛軍極東基地のジオラマを再現した。細部にわたる造形美を目にすると、特撮美術の伝承の大切さを感じさせる。
少年誌で怪獣解剖図やウルトラマン図解などを手がけた大伴昌司の仕事ぶりを紹介する企画も注目だ。広い空間を埋め尽くす大伴の原画やコレクションからは原作の設定に影響を与えるほど力を持った大伴の執念のようなものが伝わる。
ほかにも、昨年亡くなった実相寺昭雄監督のメモリアルコーナーもある。
『ウルトラマン大博覧会 ROPPONGI天空大作戦 スペシャルサイト|OCNアニメ・特撮』 http://www.ocn.ne.jp/anime/ultra/top.html