人生の鍛錬

　理想や真理で自己防衛を行うのは、もう厭（いや）だ、自分は、裸で不安で生きて行く。そんな男の生きる理由とは、単に、気絶する事が出来ずにいるという事だろう。よろしい、充分な理由だ。他人にはどんなに奇妙な言草（いいぐさ）と聞こえようと自分は敢えて言う、自分は絶望の力を信じている、と。若（も）し何かが生起するとすれば、何か新しい意味が生ずるれば、ただ其処からだ。

─―　小林秀雄（『白痴』について２）

久し振りに本を購入。

『人生の鍛錬　小林秀雄の言葉』（新潮社編・新潮新書）

恒例の？帯コメント。

勇ましいものはいつでも滑稽だ　―生き方についての416の思索―

『小林秀雄 (批評家) - Wikipedia』　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E6%9E%97%E7%A7%80%E9%9B%84_(%E6%89%B9%E8%A9%95%E5%AE%B6)

人生の鍛錬―小林秀雄の言葉 (新潮新書)