NAKAMOTO PERSONAL

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クォークの振る舞い

物理のお勉強。



「『物質になぜ重さある?』 高エネ研などが仕組み検証」(朝日新聞)
 → http://www.asahi.com/science/update/0424/TKY200704240344.html

 高エネルギー加速器研究機構(茨城県つくば市)と京都大のチームは24日、「物質にはなぜ質量(重さ)があるのか」という問題に迫る理論の検証に成功した、と発表した。高エネ研のスーパーコンピューターを使った成果だ。

 物質の質量はふつう天びんで測るが、「動きにくさ」でも決めることができる。動きにくいものほど質量が大きく(重い)、動きやすいものほど質量は小さい(軽い)というわけだ。

 物質を構成する素粒子であるクォークは、現在は質量を持っているが、宇宙が誕生した137億年前のビッグバン直後は質量を持たず、光の速度で自由に飛び回っていたとされている。

 ところが、その動きにブレーキをかける水あめのような仕組みがあって動きが鈍り、クォークは質量を「獲得」したと考えられている。

 水あめのような仕組みとして、南部陽一郎・米シカゴ大名誉教授が61年、「カイラル対称性の自発的破れ」と呼ばれる理論を提案したが、膨大な計算が必要で検証は手つかずだった。

 高エネ研の橋本省二・准教授らは、スーパーコンピューターで約半年間かけ、クォークの振る舞いを計算。その結果、南部氏提案の水あめのような仕組みの存在を示し、質量の獲得を裏付けた。

 物質の質量の起源は完全には解明されておらず、現代物理学の大きなテーマの一つだ。水あめのもとに相当する「ヒッグス粒子」と呼ばれる素粒子の存在も理論的に予想されているが、発見されていない。発見されれば、ノーベル賞級の成果といわれる。


クォーク - Wikipedia』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF
『物質 - Wikipedia』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%A9%E8%B3%AA
『質量 - Wikipedia』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B3%AA%E9%87%8F