NAKAMOTO PERSONAL

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熱塩循環

「極北の海水「甘く」なった 温暖化影響?」(朝日新聞)
 → http://www.asahi.com/science/news/TKY200701030321.html

 北極に近い北大西洋などの海水中の塩分が、20世紀後半の50年足らずの間に約0.2%減っていることが、米海洋大気局(NOAA)の研究でわかった。ここは、地球規模の海水循環(熱塩循環)で沈み込みが起きている重要な海域で、「塩分濃度低下は、循環の乱れを引き起こして気候に影響を及ぼす恐れもある」と専門家はみている。

 海水1キロには35グラム程度の塩分が含まれているが、NOAAのグループが55〜98年に世界各地で観測された200万件以上の塩分濃度データを分析したところ、グリーンランド東方の北大西洋の表層で約0.1グラム、割合で0.2%ほど塩分が少なくなっていた。

 海水は、温度と塩分濃度で密度が変わる。冷たく、塩分濃度の高い水は密度が大きくなって深層に沈み、エネルギーや物質を運んで地球の気候に影響を与える熱塩循環の原動力となる。

 海水の塩分濃度が高いうえ、海水が冷やされやすい北大西洋は、沈み込みが起きる主要な海域と考えられている。この沈み込みの結果、温かい表層水の北向きの流れ(メキシコ湾流)ができ、欧州が温暖になっている。


『熱塩循環』(Wikipedia) http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%86%B1%E5%A1%A9%E5%BE%AA%E7%92%B0