桜桃忌
明日もまた、同じ日が来るのだろう。幸福は一生、来ないのだ。それは、わかっている。けれども、きっと来る、あすは来る、と信じて寝るのがいいのでしょう。
─― 太宰治『女生徒』
今日は桜桃忌。
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『太宰治(日本の墓)』 http://www.hakaishi.jp/tomb/01-4.html
『太宰治資料館』 http://comet.tamacc.chuo-u.ac.jp/dazai/DAZAI
『太宰の通り過ぎた風景』 http://www.happy-dv.com/ohtohki/
太宰の自殺は、自殺というより、芸道人の身もだえの一様相であり、ジコーサマ入門と同じような体をんさざるあがきであったと思えばマチガイなかろう。こういう悪アガキはそッとしておいて、いたわって、静かに休ませてやるがいい。
芸道は常時に於いて戦争だから、平チャラな顔をしていても、ヘソの奥では常にキャッと悲鳴をあげ、穴ボコへにげこまずにいられなくなり、意味もない女と情死し、世の終わりに至るまで、生き方死に方をなさなくなる。こんなことは、問題とするに足りない。作品がすべてである。
- 作者: 太宰治
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2000/10
- メディア: 文庫
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