「桜桃忌」
今日は桜桃忌。
太宰の自殺は、自殺というより、芸道人の身もだえの一様相であり、ジコーサマ入門と同じような体をんさざるあがきであったと思えばマチガイなかろう。こういう悪アガキはそッとしておいて、いたわって、静かに休ませてやるがいい。
芸道は常時に於いて戦争だから、平チャラな顔をしていても、ヘソの奥では常にキャッと悲鳴をあげ、穴ボコへにげこまずにいられなくなり、意味もない女と情死し、世の終わりに至るまで、生き方死に方をなさなくなる。こんなことは、問題とするに足りない。作品がすべてである。
『斜陽/太宰治』 http://www.age.ne.jp/x/matchy/dazai.html
教祖の文学・不良少年とキリスト (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)
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