NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

「笑ふべし」(荷風)

大江健三郎氏ら9人『九条の会』結成 改憲に危機感表明」(朝日新聞)
 → http://www.asahi.com/national/update/0610/042.html

憲法9条:改憲に反対し「九条の会」 大江健三郎さんら」
 → http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20040611k0000m040095000c.html


かつて、「自分の帰るべき朝鮮がない」と失笑を買った大江健三郎氏を始め、加藤周一小田実氏と、そろいもそろって北朝鮮寄りの発言をして来た三人組。

曰く、「改憲の意図は日本を『戦争をする国』に変えるところにある」と。
おそらく、彼らは日本人を信じられないのではないか。

日本人は好戦的で、歯止めの利かない、自制心のない国民である。と思っているのではなかろうか。
日本が“九条”を持つ唯一の国であるならば、“九条”を持たない、他のすべての国々はどうなのだろうか。


言うまでもなく、日本国憲法は、アメリカがフィリピンのために作った憲法を日本用に手直ししたものと言われ、原文はもちろん英語です。


施行当時、永井荷風はこう言っています。


   「米人の作りし日本国憲法今日より実施の由。笑ふべし。」


福田恒存は言います。(『日本への遺言』)

「現行憲法に権威が無い原因の一つは、その悪文にあります。悪文というよりは、死文と言うべく、そこには起草者の、いや翻訳者の心も表情も感じられない。 われわれが外国の作品を翻訳する時、それがたとえ拙訳であろうが、誤訳であろうが、これより遥かに実意のこもった態度をもって行います。というのは、それを翻訳しようと思うからには、その前に原文に対する愛情があり、それを同胞に理解して貰おうとする欲望があるからで、それがこの当用憲法にはいささかも感じられない。今更ながら欽定憲法草案者の情熱に頭が下がります。よく悪口を言われる軍人勅語にしても、こんな死文とは格段の相違がある。前文ばかりではない、当用憲法の各条項はすべて同様の死文の堆積です。こんなものを信じたり、有難がったりする人は左右を問わず信じる気になれません。これを孫子の代まで残す事によって、彼らの前にわれわれの恥を曝すか、或いはこれによって彼らの文化感覚や道徳意識を低下させるか、そういう愚を犯すよりは、目的はそれぞれ異なるにせよ、一日も早くこれを無効とし、廃棄する事にしようではありませんか。」

「私は当時の日本の政治家がそれほど馬鹿だったとは思わないし、政治家という職業は憲法学者ほど気楽に出来るものとも思わない。改めて強調するまでもありますまいが、これは明らかに押付けられて仕方なく作った憲法です。いかにも不甲斐無いとは思いますが、当時の実情を考えれば、情状酌量出来ない事ではない。しかし、それならそれで事情を説明して国民の前に一言詫びれば良いと思います。アメリカも公式に謝罪した方が宜しい。そうすれば、われわれはさっぱりした気持ちで、それこそ自発的に、われわれの憲法に天下晴れて対面が出来るでしょう。今のままでは自国の憲法に対して、人前には連れて出られない妾のような処遇しか出来ません。もっとも、それを平和憲法として誇っている人も沢山をりますけれど、それはその人達が妾根性を持ち、事実、妾の生活をしているからに他なりません。」