NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

一日一言「栄誉と恥辱」

二月二十八日 栄誉と恥辱


 世の中で栄誉と恥辱というものを考えると、世間への聞こえや評判、見栄に関するものが多く、中には良心とまったくかけへだてているものもある。高い位や高い地位に就くことは、名誉なことに違いないが、これを得るまでの行動や手段によっては、良心に恥じるようなこともある。人を蹴落として求めた栄誉は、得たときから卑しいものとなる。


   諂(へつら)ひて富める人よりへつらはで
       まづしき身こそ心やすけれ       <一休禅師>


── 新渡戸稲造(『一日一言』)

 あの男は、王さまからも、うぬぼれ男からも、呑み助からも、実業屋からも、けいべつされそうだ。でも、ぼくにはこっけいに見えないひとといったら、あのひときりだ。それも、あのひとが、じぶんのことでなく、ほかのひとのことを考えているからだろう。

── サン=テグジュペリ『星の王子さま』

星の王子さま―オリジナル版

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