Flat Earth Society
「『地球が丸いのはNASAや宇宙機関の陰謀』と訴える人たちがいるらしい! 彼らの驚くべき主張内容」(ロケットニュース24)
→ http://rocketnews24.com/2012/11/10/264041/
皆さんに素朴な質問です。地球はどんな形をしていますか? この問いかけに、ほとんどの人が「丸い」や「球体」と答えるでしょう。少なくとも日本人であれば、そのような教育を受けてきたはず。またNASA(米航空宇宙局)をはじめとする、宇宙開発機関や気象予報機関によってもたらされる情報から、「地球は丸い」と認識しているはずです。
ところが外国には、これに異論を唱える人たちがいるそうです。彼らは、「地球が丸いという認識は、NASAや宇宙機関の陰謀だ!」と主張しています。いったいどういうことなのでしょうか?
平らな地球協会(Flat Earth Society)という団体は、地球がお盆のように平らであると訴えています。お盆の縁(ふち)には、高さ約45メートルの氷の壁が張り巡らされているそうです。そこを乗り越えて人が落ちないようにNASAが監視しているのだとか……。そして太陽と月は、地球上の円をぐるぐる回っていると言います。そうすると、地球の影に月が隠れる「月食」という現象の説明がつきませんよね。これは「反月」と呼ばれる目に見えない天体が存在していて、これが月を隠すことによって、月が見えなくなると主張しています。
さらに彼らは、「重力」さえも否定します。物が地面に落下するのは、地球の重力によって落下するのではなく、お盆の地球が「暗黒エネルギー」と呼ばれる力によって、絶えず上昇し続けているそうです。そのためにあたかも、地面に落下しているように見えるとのこと……。
彼らは「世に出回っている地球の写真は、すべて画像加工されたものだ!」と信じています。では、なぜそのように訴えるのでしょうか? 協会のHPには、宇宙開発とお金が密接に絡み合っていることを訴える内容が記されています。「宇宙開発計画は、理論上コストがかからないもの」としたうえで、「政府からお金を得るために、難しいものにしている」と伝えています。
つまり彼らは、「宇宙開発が困難なもの」と印象付けるために、「地球は丸い」とNASAをはじめとする宇宙開発機関がたくらんだと考えているようです。この訴えに、どれだけの人が耳を貸すのでしょうか。協会は2009年以来、毎年200人のペースで会員が増え続けていると伝えています。はたして彼らがいうように、地球は平らなのでしょうか? あなたはどのように考えますか?
そんな馬鹿な、、、と一笑に付すことが出来るであろうか。
おそらく地球は球体のだろうけれど、はたして本当に丸いのだろうか。
彼らに対し、地球が球体であることを立証出来るであろうか。
学校で習ったから、みんなが言うから、テレビで見たから、という理由だけで信じて良いのか。実際にこの目で見るまでは。
そもそも見るという行為自体が当てにならない。脳の作用に過ぎないのだから。
(最終的には信じるしかない、というのがぼくの持論ではあるが.....)
必要なのは懐疑精神。
“科学の良心”、カール・セーガン博士は、懐疑的思考をするための“道具”として、以下のような例を挙げている。
『カール・セーガン 科学と悪霊を語る』より抜粋。
- 『裏付けを取れ』 ── 「事実」が出されたら、独立な裏付けを出来るだけたくさん取るようにしよう。
- 『議論のまな板に載せろ』 ── 証拠が出されたら、様々な観点を持つ人たちに、しっかりした根拠のある議論をしてもらおう。
- 『権威主義に陥るな』 ── 権威の言うことだからといって当てにしないこと。権威はこれまでも間違いを犯してきたし、今後も犯すかも知れない。こう言えばわかりやすいだろう。「科学に権威はいない。せいぜい専門家がいるだけだ。」
- 『仮説は複数立てろ』 ── 仮説は一つだけでなく、いくつも立ててみること。まだ説明のつかないことがあるなら、片っ端から反証していく方法を考えよう。このダーウィン主義的な選択をくぐり抜けた仮説は、単なる思いつきの仮説に比べて、正しい答えを与えてくれる見込みがずっと高いはずだ。
- 『身びいきをするな』 ── 自分の出した仮説だからといって、あまり執着しないこと。仮説を出すことは、知識を手に入れるための一里塚にすぎない。なぜそのアイディアが好きなのかを自問してみよう。そして、ほかのアイディアと公平に比較しよう。そのアイディアを捨てるべき理由が無いか探してみよう。あなたがそれをやらなければ、他の人がやるだろう。
- 『定量化しろ』 ── 尺度があって数値を出すことが出来れば、いくつもの仮説の中から一つを選び出すことが出来る。あいまいで定性的なものには、色々な説明が付けられる。もちろん、定性的な問題の中にも深めるべき真実はあるだろうが、真実を「つかむ」方がやりがいがある。
- 『弱点を叩き出せ』 ── 論証が鎖のように繋がっていたら、鎖の輪の一つ一つがきちんと機能しているかどうかをチェックすること。「ほとんど」ではなく、前提も含めて「すべて」の輪がきちんと機能していなければならない。
- 『オッカムのかみそり』 ── これは使い手のある直感法則で、こう教えてくれている。「データを同じくらい上手く説明する仮説が二つあるなら、より単純な方の仮説を選べ」。
- 『反証可能性』 ── 仮説が出されたら、少なくとも原理的には反証可能かどうかを問うこと。反証出来ないような命題には、たいした価値はない。例えば次のような壮大な仮説を考えてみよう。「我々の宇宙とその内部の一切は、もっと大きな宇宙の中の一個の素粒子(電子など)にすぎない」。だが、この宇宙の外からの情報が得られなければ、この仮説は反証不可能だ。主張は検証出来るものでなければならない。筋金入りの懐疑派にも、推論の道筋がたどれなくてはならないし、実験を再現して検証出来なければならないのだ。
信じやすい人というのは、奇妙なことがらを信じることに無上の喜びを見出すものだ。しかも、奇妙であればあるほど受け入れやすいときている。ところがそういう人は、平明でいかにもありそうなことがらは重んじようとしない。というのもそんなものは誰でも信じることが出来るからだ。
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