NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

キャプテン-プレイボール

「あなたにとっての思い出の『野球マンガ』は何ですか?」(GetNavi web)
 → https://getnavi.jp/book/300425/

一昔前。スポーツといえば「野球」だった。僕は昭和46年生まれ。へそ曲がりな父親の影響で子どもの頃から阪神タイガースのファンになっており、1985年の日本一を中学2年のときに体験した。


僕が一番好きな野球マンガ「キャプテン」
僕と同じくらいの年代の男子は、7〜8割くらいが野球をやっていたか、野球が好きだったように思う。というか、当時はテレビで巨人戦が毎日放送されており、野球に触れる機会が多かったのだ。

もちろん少年野球チームでプレイしている子どももいたし、そうでなくても学校の休み時間や家に帰ってからみんなで野球をするというのも割と普通だった。

そして、1970年代から1980年代にかけては、野球マンガが大ブームだったと思う。当時の野球マンガ御三家といえば、「巨人の星」「ドカベン「キャプテン」だろう。そのなかでも、僕が一番好きだったのが「キャプテン」だ。


谷口キャプテンが21世紀に蘇る
「キャプテン」は、1972年から1979年まで月刊少年ジャンプ(連載当時は別冊少年ジャンプ)で連載されていた中学野球のマンガだ。名門中学の野球部で補欠だった谷口タカオが、勘違いで墨谷二中のキャプテンに指名され、そこから猛特訓して成長していくという物語だ。

ただそれだけではない。「キャプテン」の特徴は、谷口卒業後もストーリーが続き、丸井、イガラシ、近藤という歴代キャプテンを描いている点だ。

同時期、卒業した谷口の高校入学後を描く「プレイボール」という作品もある。僕は数ある野球マンガのなかでも、「キャプテン」と「プレイボール」をバイブルとして、年に1回くらい読み返している。

「キャプテン」「プレイボール」とも、作者のちばあきおの急逝により途中で終わっている感じになっている(連載上は終わっているが物語は終わっていない)。そこで現在、「おれはキャプテン」の作画や「グラゼニ」の原作者(森高夕次名義)であるコージィ城倉が、プレイボールの続編となる「プレイボール2」を執筆。その後の谷口をはじめ、丸井やイガラシなども登場している。


「キャプテン」は本当は複数の運動部が出てくるはずだった
そんな「キャプテン」「プレイボール」のガイドブックが『キャプテン&プレイボール パーフェクトBOOK』(アニメ事業室・編/学研プラス・刊)だ。コージィ城倉のインタビューをはじめ、実兄であるちばてつや氏や、ゆかりのあるマンガ家などのインタビューを掲載。また、秘蔵のカラー原画や扉絵の解説などもあり、読み応え十分の一冊となっている。


そのなかに、キャプテンである谷口のモデルとなった担当編集者、谷口忠夫氏のインタビューが掲載されている。なぜ「キャプテン」が一人のキャプテンを描かず、歴代キャプテンを追っていくストーリーになったのか、その理由が語られていた。

あきおさん、当初は、様々な運動部の色々なキャプテン像を描きたいという構想があったようです。しかし、谷口くんが人気だったこともあり、舞台となるクラブは変えずに野球部ひとつに絞ってキャプテンを変えていくことにしたんです。

(『キャプテン&プレイボール パーフェクトBOOK』より引用)


結果、「キャプテン」では墨谷二中を舞台に4人のキャプテンを描くストーリーに。また「プレイボール」では谷口を主人公にした、王道の野球マンガの体裁となった。

ちなみに、墨谷二中の歴代キャプテンでは、イガラシが好きだ。谷口が3年生のときに1年として入部。結果、3年間フルに描かれたのはイガラシのみ。非常にクールな性格ながら、ここぞというときには力を発揮し、問題児であった近藤をなんとかコントロールしてエースにしていくという指導者としての才にも長けており、子どもながら「イガラシはすごいやつだ」と感じていた。


今おもしろい野球マンガは「おおきく振りかぶって
「キャプテン」「プレーボール」より後の世代になると、「メジャー」や「ダイヤのA」などが人気だろう。プロ野球選手になかにもこれらのマンガに影響されたという人も多い。

最近の野球マンガでおもしろいなと思っているのが「おおきく振りかぶって」だ。とにかく細かい。試合の描写では1球ごとに打者、投手、捕手、ベンチといったそれぞれの思惑が入り乱れ、細かい心理描写などが行われるため、単行本は29巻発売されているがまだマンガ内では1年経っていない。いつ終わるのやら……。

40代の男性ならば、一度は野球マンガにはまったのではないだろうか。いったい、どの野球マンガにはまっただろうか。飲み会などでそんな話をすると、あっという間に終電の時間になってしまうと思うので、気をつけよう。

『プレイボール2』(グランドジャンプ) http://grandjump.shueisha.co.jp/manga/playball2.html


何を隠そうぼくもキャプテン世代。
「努力努力」、「頑張る頑張る」
谷口くんの”影の努力”に憧れた世代です。


泣けてくる。





キャプテン&プレイボール パーフェクトBOOK (学研ムック)

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キャプテン (1) (集英社文庫―コミック版)

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