NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

鬼平犯科帳 THE FINAL

今夜は鬼平


鬼平犯科帳 THE FINAL 前編『五年目の客』」(フジテレビ)
 → http://www.fujitv.co.jp/onihei/sp-13.html

長谷川平蔵中村吉右衛門)は、おまさ(梶芽衣子)と共に、伊三次(三浦浩一)のこぐ船で市中を見回っていた。山谷堀に入ったところで、伊三次は江口の音吉(谷原章介)を見つける。音吉は、遠州の大盗賊・羽佐間の文蔵(吉澤健)の手下だった男。今後、文蔵と音吉が江戸で盗みを働くことに備え、おまさは音吉をつけることに。
おまさをはじめとした密偵たちの尾行により、文蔵と音吉の狙いが「丹波屋」という旅籠(はたご)であることが判明する。「丹波屋」の主人は源兵衛(平泉成)、おかみはお吉(若村麻由美)。音吉の見張りを続けていたおまさは、お吉を見て険しい表情になる。音吉が「丹波屋」に入る前に、船宿であいびきしていた相手がお吉だったからだ。
お吉は、五年前に自身の生活のため、そして病弱だった弟・庄次(渡辺大)のため、品川の遊郭で働いていた。そこで音吉と出会い、彼が寝ている間に、つい出来心から五十両を盗んでしまった。その後、源兵衛と出会い、おかみとして働くことで小さな幸せをつかみかけたが、そこに客として五年ぶりに音吉が現れたのだ。音吉に脅されるものと思い込み、彼に言われるがままに体を任せてしまったお吉。しかし、「丹波屋」に来た音吉の狙いは盗みに入るための下調べだった。
一方そのころ、酒井祐助(勝野洋)ら、火付盗賊改方が、妖気の漂う殺気をまとった謎の剣豪・石動虎太郎(いするぎ・とらたろう/尾上菊之助)に次々に襲われる事件が発生していた。その事件は、平蔵の上司にあたる京極備前守橋爪功)をも巻き込むほどの大きな影となり、平蔵らを襲うことに・・・。

「金曜プレミアム・鬼平犯科帳 THE FINAL」(フジテレビ)
 → http://www.fujitv.co.jp/onihei/info2.html

江戸時代後期、盗賊・凶賊たちから「鬼の平蔵」と恐れられた、火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)長官・長谷川平蔵を描いた池波正太郎の人気小説「鬼平犯科帳」(文春文庫刊)。
1989年7月に中村吉右衛門主演でドラマがスタートしてから、2001年5月まで連続ドラマとして全137本、2005年2月放送の鬼平犯科帳スペシャル 山吹屋お勝』から今年1月放送の鬼平犯科帳スペシャル 密告』まで単発のスペシャルドラマとして11本、計148本を放送してきました。
これまで長きにわたって、時代劇ファンのみならず、数多くの視聴者を魅了し続けてきた『鬼平犯科帳』ですが、今年12月18日(金)放送の鬼平犯科帳スペシャル 浅草・御厩河岸』(シリーズ149本目)、そして来年2016年夏に撮影予定、2016年末から2017年初頭に放送予定の鬼平犯科帳スペシャル』(前後編2本/シリーズ150本目)をもってフィナーレを飾ることが明らかになりました。

今回の決定の背景には、ドラマ『鬼平犯科帳』の制作にあたって、これまで「原作にないものはやってくれるな」という原作者・池波正太郎氏の遺言を守り、映像化可能と思われる作品を全て使用した後は、複数の原作を組み合わせたり、過去に1時間ドラマとして放送した内容にアレンジを加え、2時間のスペシャルドラマとして放送したりという工夫を重ねてきたものの、近年ではその作業も限界を迎えてきていたことが大きな要因となっています。
また、来年2016年夏に撮影予定、2016年末から2017年初頭に放送予定の『鬼平犯科帳スペシャル』(前後編2本)が、シリーズ150本目という大きな節目にあたること、さらには1989年の放送開始から絶大な人気を誇り、テレビドラマの歴史に金字塔を打ち立てた中村吉右衛門主演の『鬼平犯科帳』を理想的な形で終了し、有終の美を飾りたいという思いもあり、あと2作品をもってフィナーレとすることを決定しました。
今回の発表のタイミングに関しても、キャスト、スタッフをはじめ、『鬼平犯科帳』に携わる全ての関係者が、1989年から連綿と続いてきた『鬼平犯科帳』の歴史・伝統を背負い、気持ちを一つにしてシリーズ最終作の撮影に臨みたいという思いから、シリーズ149本目となる『鬼平犯科帳スペシャル 浅草・御厩河岸』の放送を前にした、このタイミングでの発表としました。

シリーズ150本という節目の放送をもって、フィナーレを飾る『鬼平犯科帳』。
これまで、人間国宝中村吉右衛門をはじめ、多岐川裕美、梶芽衣子ら、レギュラー出演者たちや、豪華なゲスト陣の確かな演技によって、江戸に生きる市井の人々の義理人情を丁寧に描いた、濃密で情緒あふれる人間ドラマとして高い評価を得てきた同作も、あと2作品でついに大団円を迎えます。

テレビドラマの歴史に金字塔を打ち立てた『鬼平犯科帳』の有終の美を見届けてください。

 「人間(ひと)とは、妙な生きものよ。悪いことをしながら善いことをし、善いことをしながら悪事をはたらく。こころをゆるし合うた友をだまして、そのこころを傷つけまいとする。」 

── 池波正太郎『鬼平犯科帳(八)』明神の次郎吉

鬼平犯科帳〈1〉 (文春文庫)

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鬼平犯科帳 第1シリーズ DVD-BOX

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