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NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

“人間関係の悩みをほぐす”禅語

「“人間関係の悩みをほぐす”禅語」(PRESIDENT Online)
 → http://president.jp/articles/-/20036

悩みや苦しみを和らげるために生まれた仏教。ビジネスマンの代表的な悩みである「人間関係」について、徳雄山建功寺の枡野俊明住職にお話をうかがった。
ビジネスマンの最大の悩みは「人間関係」と、あるアンケートにありました。社内の上司、同僚、部下、そして取引先といろんな付き合いがありますが、どこかで「できる人と思われたい」「いい人と思われたい」というのはありませんか? 本来の自分よりプラスα、高く相手に思われたいと思っている人が多いのが、現代の特徴です。

禅では<露堂々(ろどうどう)>といいますが、自分以上でも以下でもない、ありのままの自分でお付き合いをすべきなのです。もちろん、自らよくありたいと思い行動するのはいいことですが、人からよく見られたいという意識があると、無理を招き疲れてしまうのです。

「理解してもらう」「評価してもらう」というように、相手を動かそうとすると悩みが生まれてきます。理解されたいのなら、まずは、一生懸命伝える努力をしてみる。それでも理解してもらえないときは「あ、そういうものか」と割り切ってしまうことも大切です。

人それぞれ、生き方も価値観も違うということを大前提に、相手のいいところを見た付き合いが大事ですが、そのうえで、なにも無理してまで付き合うこともない、という精神的な強さも必要です。

相手の評価が気になるのは、他人と自分を比較しているからです。しかし、本来人間の価値は比べようがありません。自分の本分を生きればいいのだと、意志を強く持つことです。

なにごとも好嫌、優劣、勝負と白黒をつけるのも問題です。仏教は<中道(ちゅうどう)>といって、黒白を決めません。干渉せず、お互いに成り立つようにグレーでいきましょうというのが仏教のスタイルです。同じく<共生(ともいき)>というのも仏教用語で、人間も自然もともに命があるものだから、お互いを尊重し、一緒に生きていくような暮らしをしないといけないよ、というのが仏教の考えなのです。


“人間関係の悩みをほぐす”禅語

【心無別法(しんげむべっぽう)】
穏やかに過ごすのも、すさんでしまうのも、すべては「心の持ち方ひとつ」です。ものごとに対し悲観的、否定的、消極的にならないように心がけましょう。


【本来空寂(ほんらいくうじゃく)】
人は誰しも一人で生まれ、一人で死んでいく孤独なもの。孤独だから考えが深まり、他人に優しくなれるのです。優しさを求める前に、相手に優しく接してみましょう。


【無心風来吹(むしんにかぜきたりふく)】
夏の暑い日に吹くそよ風は、我々に一時の涼を与えますが、風は涼しくしてあげようと思って吹いているわけではありません。見返りを求めて行動していませんか。


【悟無好悪(さとればこうおなし)】
とかく評判にとらわれてしまいがちですが、先入観を取り払い、相手のよい部分も悪い部分もあるがままの姿を認めると、好き嫌いは自然となくなるものです。


【和顔愛語(わげんあいご)】
いつも笑顔で、穏やかな言葉遣いを心がける。お互いにそう心がけていれば、気持ちは自然と和らいでくるものです。嫌なことがあっても「笑顔で挨拶」です。


【受身捨身(じゅしんしゃしん)】
「身を受ける」つまりこの世に生まれてきたのは無数の因縁が結ばれた結果です。目に見えない数多くの人の支えに感謝し、他人や自然に尽くしましょう。


【把手共行(はしゅきょうこう)】
人生は一人旅ですが、一人で生きていくことはできません。しかし、友達は多いほうがいいというのは現代社会の幻想です。互いに尊敬し、信頼できる友達は数の問題ではありません。


【白雲抱幽石(はくうんゆうせきをいだく)】
唐代の僧・寒山が世間との関わりを断ち、一人静かに隠遁生活をした風情を表現したものです。時には一人で過ごす機会をつくり、自分自身を見つめる時間を持つことも大切です。


【莫妄想(まくもうぞう)】
禅語の妄想とは、優劣、愛憎、貧富といった二元論にとらわれる心のあり方をいいます。人と比較して考えるのではなく、ありのままを受け止めることです。