一日一言「視線を空に」
七月七日 視線を空に
地上のことのみにこだわっていないで、たまには空にも目を向けるとよい。太陽や月などの天体は、焚き火や提灯の代用品ではない。日が照ると暑いとか、雲がかかれば寒いとか、月が出ると明るいとかいうだけで、それ以上のことを知らないのは、天体が自分に語りかけてくれている「声」を聞いていないからである。
たなばたのまれの契りは名のみにて
つきぬまことの悟とぞ聞く
〈明治天皇御製〉
天の原満ちたる星の影消えて
月の光になれる空かな
今日は七夕。
夜になったら、星をながめておくれよ。
夜になったら、星をながめておくれよ。ぼくんちは、とてもちっぽけだから、どこにぼくの星があるのか、君に見せるわけにはいかないんだ。だけど、そのほうがいいよ。きみは、ぼくの星を、星のうちの、どれか一つだと思ってながめるからね。すると、きみは、どの星も、ながめるのがすきになるよ。星がみんな、きみの友だちになるわけさ。