【世界最強だった日本軍航空部隊】
「【世界最強だった日本軍航空部隊】特攻隊の知られざる戦果 後に畏敬の念が、世界平和を守る日米同盟に」(ZAKZAK)
→ http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160627/dms1606270830001-n1.htm
1944年10月25日、フィリピン・レイテ沖で作戦行動中の米護衛空母群に、250キロ爆弾を抱いた日本海軍の零式艦上戦闘機(零戦)5機が次々と突っ込んでいった。うち1機が、米護衛空母「セント・ロー」に体当たりして爆発した。同艦は大爆発とともに波間に消えた。
これらは、ルソン島から飛び立った関行男大尉率いる神風特別攻撃隊・敷島隊による攻撃だった。同じ日、敷島隊以外の特攻機13機もフィリピン各地から出撃し、大きな戦果を上げた。
この日だけで、「セント・ロー」のほか、護衛空母「サンチー」と「スワニー」「カリニン・ベイ」が大破し、護衛空母「サンガモン」「ペトロフ・ベイ」「キトカン・ベイ」が損傷した。米軍は128機を失い、戦死・行方不明者は1500人、戦傷者は1200人に上った。
これは、わずか18機による戦果である。神風特別攻撃隊による体当たり攻撃は、その是非はともかく大勝利だったのだ。
ところが、戦後のマスコミや学識者は、特攻攻撃を「指導部の愚策」と揶揄(やゆ)し、「特攻攻撃は犬死だった」とする報道や解釈が大勢を占めてきた。私は、これは大きな間違いだと思う。
44年10月25日に始まった航空特攻は、45年8月15日までの約10カ月間に、海軍が2367機、2524人。陸軍の特攻機は1129機、1386人が散華した(=資料によってデータは多少異なる)。
一方、特攻で撃沈・撃破された連合軍艦艇は、筆者の調べでは、278隻にも上り、300隻超とする資料もある。米軍だけをみても、日本陸海軍機の特攻攻撃によって、戦死者が約1万2300人、重傷者は約3万6000人に上り、あまりの恐怖から戦闘神経症の患者が続出した。
このように、単純比較しただけでも、特攻隊は3倍の敵と刺し違え、12倍の敵と渡り合ったのだ。日本では、この戦果はほとんど知られていない。
特攻攻撃の絶大なる効果については、米海軍のベイツ中佐の以下のような言葉が、これを証明する。
《日本の空軍が頑強であることは予め知っていたけれども、こんなに頑強だとは思わなかった。日本の奴らに、神風特攻隊がこのように多くの人々を殺し、多くの艦艇を撃破していることを寸時も考えさせてはならない。だから、われわれは艦が神風機の攻撃を受けても、航行できるかぎり現場に留まって、日本人にその効果を知らせてはならない》(安延多計夫著『あゝ神風特攻隊』光人社NF文庫)
神風特別攻撃隊-。国難に際して、自らの命を犠牲にしてまで先人が見せた、その比類なき武勇と強靭な精神力、そして忠誠心に対し、米国をはじめ世界の人々は、畏怖と尊敬の念を抱き続けている。米軍兵士の日本軍兵士に対する畏敬の念は、戦後の日米同盟につながり、いまや、日本と地域、世界の平和と安定を守っているのである。
マルローは言います。
日本は太平洋戦争に敗れはしたが、そのかわり何ものにもかえ難いものを得た。これは、世界のどんな国も真似のできない特別特攻隊である。ス夕-リン主義者たちにせよナチ党員たちにせよ、結局は権力を手に入れるための行動であった。日本の特別特攻隊員たちはファナチックだったろうか。断じて違う。彼らには権勢欲とか名誉欲などはかけらもなかっ た。祖国を憂える貴い熱情があるだけだった。代償を求めない純粋な行為、そこにこそ真の偉大さがあり、逆上と紙一重のファナチズムとは根本的に異質である。人間はいつでも、偉大さへの志向を失ってはならないのだ。
戦後にフランスの大臣としてはじめて日本を訪れたとき、私はそのことをとくに陛下に申し上げておいた。
フランスはデカルトを生んだ合理主義の国である。フランス人のなかには、特別特攻隊の出撃機数と戦果を比較して、こんなにすくない撃沈数なのになぜ若いいのちをと、疑問を抱く者もいる。そういう人たちに、私はいつもいってやる。「母や姉や妻の生命が危険にさらされるとき、自分が殺られると承知で暴漢に立ち向かうのが息子の、弟の、夫の道である。愛する者が殺められるのをだまって見すごせるものだろうか?」と。私は、祖国と家族を想う一念から恐怖も生への執着もすべてを乗り越えて、 いさぎよく敵艦に体当たりをした特別特攻隊員の精神と行為のなかに男の崇高な美学を見るのである。
── アンドレ・ マルロー(『特別攻撃隊の英霊に捧げる』)
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