日本資本主義の精神
明暦元年(1655年)6月25日 鈴木正三 没
闘う禅僧、『破切支丹』。
マックス・ヴェーバーが言うには、資本主義の成立には“プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神”が不可欠である。と。
では、なぜプロテスタンティズムの土壌が無い日本で資本主義が成立し発展したのか。
経済大国となり得たのか。
山本七平の答えが、戦国時代の禅僧鈴木正三である。
町人にとっては「資本の論理」は当然であり、その上に「資本主義の倫理」の樹立が要請され、これに対応したのが梅岩なら、武士には「武士の倫理」のまま、改めて、「資本の論理」が要請され、武士の立場からこれに対応したのが、鷹山のような名君、いわば典型的な名経営大名だったといえる。
そして、両者の発想の共通の祖を求めれば、そこには武士であった鈴木正三のような「宗教的労働論」があったであろう。
── 山本七平(『日本資本主義の精神』)
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