NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

『運を引き寄せる20の習慣』

萩本欽一さんに聞く『運を引き寄せる20の習慣』」(@DIME
 → http://dime.jp/genre/239252/

笑いのカリスマ、萩本欽一ビジネスパーソンに教える「運のいい人生」の歩み方。読むと、明日が開けます。


「運がよくなる方法をみんなに伝えるのも僕の仕事」

 と語る欽ちゃんこと萩本欽一。貧困の少年期、10年に及ぶコメディアン修業のなかで考え、発見した運の法則。コント55号や単独のTV番組で大活躍した時期は、運のため方、引き寄せ方に磨きをかけた。現在は、74歳の駒沢大学生として仏教を学びつつ、運についてさらに考察中。そんな“運の伝道師”欽ちゃんが、逆転の発想で運を味方にする方法を教えてくれた。

「運は誰もが平等に持っている。ただ運のため方、使い方が上手な人が“運のいい人”と呼ばれるだけ」

「人生における運と不運の配分は50%ずつ。だからダメな時、つらい時には、その裏で確実に運がたまっている。つらさが大きければ大きいほど、その先にでっかい運がやってくるの!」

 欽ちゃんの言葉は、そのまま「思うようにならない」人生へのエールでもある。


(01)人に気を回すと運が巡ってくる

 与えられた仕事をきちんとこなせる人は大勢います。でも、それだけじゃ運はやってこない。期待されたこと以上のサービスをしたり、人に言われる前にやり遂げたり、仕事が遅れている人、困っている人を助けたときに、運は近づいてくる。自分のことだけ考えず周囲に気を配り、余っている自分の運を回す。そんな人に運の女神は微笑みます。


(02)仕返しすると運は消えていく

「あいつだけは許せない!」。こう思う瞬間、ありますよね。でも、仕返しすると運は消えていく。怒りや悔しさをばねに、自分のするべきことをしていれば、「あいつ最近いいな」と誰かが認めてくれる。その時、「許せない」相手が「恩人」に変わるんです。いやな目にあっても恨まず、「修業させてくれる恩人」と思う心に運は宿ります。


(03)運に運を重ねると不運になる

 行きたかった国内や海外の町に出張命令。「ラッキー!」と思うでしょ。でも、そこで空き時間や帰りに遊ぶと、仕事に支障がでる。運に運をプラスするとマイナスになるんです。僕は海外で仕事をする時、遊びも観光も一切しなかった。「もったいない」とスタッフに言われたけれど、だからこそ仕事に運がついてきた、と信じています。


(04)会議に余分な時間を使わない

 テレビ番組を複数同時に作っていた頃、僕は会議をしませんでした。「会議する」と言うと、みんなまともなことしか考えてこない。時間を食うだけで、図抜けたアイデアが出ないのが会議。しかも「自分は一生懸命考えた」と思っているから、失敗した時、人のせいにする。会議に関係なく日頃のヒラメキをためておくと仕事運が磨けます。


(05)運が逃げていくあの言葉

 それを言うと確実に運が逃げていく言葉があります。場所や状況、相手にもよりますが、「じゃ」「だね」なんていう言葉は、どんなシーンでも使わないのが無難。言葉を省略すると人間も横着になって、大事な局面で努力を省略する人になるんです。場面ごとに言葉を変えるのは高等技術だから、普段から言葉に気をつけることが肝心。


(06)運は言葉で変化する

 いい運を引き寄せるには、言葉がとっても大事。基本は「いいえ」より「はい」に運があります。「はい!」と勢いよく言うとさらに運が増す。僕自身、修業時代クビになりかけた時、元気な「はい!」を言えるという理由だけで、留まることができました。気分のいい返事が幸運の第一歩。次に、自分が人に言われたくない言葉を使わない。これだけで運は少し近づきます。


(07)運の神様は引き際を見ている

 僕の経験から言えば、でっかい運が続くのはせいぜい5年。人生は引き潮と満ち潮のくり返し。大きい波も、いつか必ず引いていきます。それに気づいたら、その波に乗って即座に身を引いたほうがいい。引き際のタイミングを逃すと、次にやってくる大きな波に乗り損ねて運が悪くなるだけじゃなく、人間的にずるくなるような気がします。


(08)運の神様はがっついてない人が好き

 欲が全くない人なんていません。欲が自分を高めてくれることもあるけれど、一度に多くを望むと運は早足で逃げていきます。仕事、お金、家庭、健康、友達。大きな運は、この中からひとつしか得られない。特に仕事か金銭に恵まれた時は要注意。それ以上がっつくと、運の女神がそっぽを向きます。


(09)運は自分で貯金する

 目には見えなくても、誰もが運の貯金通帳を持っています。仕事で失敗したり、お金に困ったり、不運な時、通帳に運がたまっていく。僕の場合、若い頃は失敗の連続だったから、運の通帳が定期預金型になっていたと思う。今の状況がつらい人は、つらさが大きければ大きいほど、運の預金残高が増加しています。


(10)向いてない場所に運がある

 自分に向いていることを探したい。みんなそう思ってない? でも、運はむしろ、向いていないところにある。気弱であがり性の僕は「コメディアンに向いていない」と思ったから人一倍努力できた。だから今の仕事が自分に向かないと思っている人こそチャンス。そこで踏ん張るとでっかい運につながります。


(11)閉ざされた扉をこじ開ける人に運は向く

 人生は山や壁だらけ。今成功している人の話を聞くと、みんなそれをぶち壊して運をつかみとってます。どんなに高い山も頑丈そうな扉にも必ず突破口はある。僕の場合「直接聞かれても笑いの極意は教えない」と断言していたのに、ひとりだけ「教えて」とやってきた後輩がいたのでつい教えちゃった。正面突破が運を開くコツ。固定観念にとらわれず、閉ざされた扉を開けにいく人の勇気を、運命の女神はどこかできっと見ています。


(12)つらい境遇は運のせいにする

 生まれる家や育つ環境は自分では選べません。これは「宿命」だから仕方がない。でも、大人になってからの生き方は自分で選べます。文字どおり、自ら「運」を運んで切り拓くのが「運命」。もちろん、いくら努力してもうまくいかないこともある。そんな時は、今自分の運がほかの人に回っているんだ、と思って順番を待っていればいい。


(13)結婚は運のたし算だ

 結婚は夫と妻、ふたりの運のたし算です。でも、結婚運には上限があって、運が過剰になると一気にマイナスになる。家族の運も同じ。仕事が絶好調の時結婚した僕は、奥さんや子供が自分の運を僕に寄付してくれたと思っています。今仕事で成功しているあなた、家族に感謝して、運をお返ししてください。運のバランスを常に保つことが、夫婦や家族円満の秘訣なんです。


(14)儲け話には100%裏がある

 儲け話には絶対に気をつけたほうがいい。そう思っていても、みんな案外簡単に騙されちゃう。人を騙す人間って、「いい人」の顔をして近づいてきますから。僕も若い頃に一度、苦い経験をしました。信頼できそうな人に任せて高い競走馬を買ったら、それは安物の駄馬だった。表沙汰にはなっていないこんな話、世の中にはあふれてます。儲け話を持ちかけられたら「裏がある」と思って乗らないのが得策。えっ、もう騙された? そういう人は騙した人を恨まず、「厄がひとつ落ちた」と思いましょう。


(15)ついてないことを運に変える方法

 何をやっても裏目にでる時期は誰にもあります。ぼんやり歩いていて電柱にぶつかったり。でも、そんな時こそ逆転のチャンス。例えば電柱に書いてある住所の数字で宝くじを買ってみる。実はこれ、僕が本当に実行したこと。宝くじは買わなくても、ついていない時は逆転のチャンスだと覚えておいて。


(16)勝負勘を磨くと予感が当たるようになる

「勝負は時の運」。これもひとつの真実ですが、勝負運は磨けば育つ。といっても「賭け事やゲームに熱中しろ」という意味じゃないの。大事なのは人間観察。運のいい人が使う言葉、とる行動、失敗した人の原因……運の流れを観察すると勝負勘が育ち、いざという時、運を引き寄せる選択ができる。こういう人を「予感の当たる人」と言います。


(17)運を育てれば人も育つ

 運を育てる方法って実は簡単。ズルをしない、欲張らない、めげない、人を傷つけない。これだけ気をつけていれば、かなり運は育ちます。言い換えれば、人に嫌われない生き方をすると、そこに運がついてくる。運を育てようと常に意識していれば、言葉も行動もきれいになるんです。つまり、運育ては自分育て。さらに、人間は「いいな」と思う人のまねを自然にしますから、周囲の人間も変わって、結果的に人を育てることにもなります。


(18)一番つらい選択肢に運は隠れている

「若いうちの苦労は買ってでもせよ」。この言葉、死語になりかけていますが、運の大事な法則です。上司から与えられた仕事に選択肢がある時は、迷わず一番つらいもの、割の合わないものを選ぶといい。楽しいことは考えずにやるから発見がない。そこには運もありません。誰もが嫌がることをコツコツやっている時に、運が近づくための通り道ができるんです。


(19)運を回し合うのがチームプレー

 仕事でもスポーツでも、チームで行なう時は個々の運が複雑に絡み合います。自分がチャンスを逃したら、自分を責めず、チームのほかの人に運をリレーしたと思えばいい。ほかの人が失敗した時は、個人を責めるとチーム全体の運が下がります。チーム戦はお互い運を回し合うことで、頂点にたどり着くんです。


(20)ライバルが運を持ってくる

 コメディアンの修業をしている時、僕には強烈なライバルがいました。たまに舞台で共演すると、お互い相手をつぶそうと必死だった。そのライバルが、のちにコント55号を組んだ坂上二郎さん。ライバルって、実は自分を高めたり、運をもたらしてくれる存在。ライバルがいる人は、それだけで幸運です。

『2007年01月19日(Fri) 神さま』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20070119
『2006年07月26日(Wed) 運の前には必ず、神様がつらい いたずらをする。』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20060726
『2006年07月12日(Wed) 優しくない優しさ。』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20060712