NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

追悼のおことば

天皇陛下のおことば(東日本大震災4周年追悼式:平成27年3月11日(水)(国立劇場))」(宮内庁
 → http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/okotoba/okotoba-h27e.html#D0311

 東日本大震災から4年が経たちました。ここに一同と共に震災によって亡くなった人々とその遺族に対し,深く哀悼の意を表します。
 4年前の今日,東日本を襲った巨大地震とそれに伴う津波により,2万人を超す死者,行方不明者が生じました。テレビに映った津波の映像は決して忘れることのできない,本当に恐ろしいものでした。死者,行方不明者の中には危険を顧みず,人々の救助や防災活動に従事した人々があったことが今も痛ましく思い出されます。被災地で,また避難先で,被災者の多くが今日もなお,困難な暮らしを続けています。特に年々高齢化していく被災者の健康は深く心に掛かります。
 さらに,この震災により,原子力発電所の事故が発生し,放射能汚染地域の立入りが制限されているため,多くの人々が住み慣れた地域から離れることを余儀なくされました。今なお,自らの家に帰還する見通しが立っていない人々が多いことを思うと心が痛みます。
 この4年間,被災地においては,人々が厳しい状況の中,お互いの絆きずなを大切にしつつ,幾多の困難を乗り越え,復興に向けて努力を続けてきました。また,こうした努力を支援するため,国内外の人々が引き続きいろいろな形で尽力しています。この結果,地場産業の発展,防災施設の整備,安全な居住地域の造成など様々な進展が見られましたが,依然として被災した人々を取り巻く状況は厳しく,これからも国民皆が心を一つにして寄り添っていくことが大切と思います。
この度の大震災においては,私どもは災害に関し,日頃の避難訓練津波防災教育がいかに大切かを学びました。こうした教訓を決して忘れることなく子孫に伝え,より安全な国土を築くべく努力を続けることが重要であると思います。
 この14日から宮城県仙台市において第3回国連防災世界会議が開催されますが,この会議において,我が国のみならず世界各国においてもこの度の大震災の教訓が分かち合われ,被害の軽減や人々の安全性の確保に意義ある成果が上げられることを願っています。
 被災地に1日も早く安らかな日々の戻ることを一同と共に願い,御霊みたまへの追悼の言葉といたします。

「ガザの子供たち、日本の被災者へ強い連帯感を込めた祈りを捧げる」(ハフィントンポスト)
 → http://www.huffingtonpost.jp/2015/03/11/gaza-kites-japan-tsunami_n_6845248.html?utm_hp_ref=japan
「日本人は強い、復興もきっと…カイロで追悼集会」(読売新聞)
 → http://www.yomiuri.co.jp/world/20150311-OYT1T50054.html