NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

一日一言「母の愛」

七月十八日 母の愛


 母の愛情ほど尊いものはない。どれだけ歳を重ねても、幼いときの清らかな心に戻って、真の情けを与えてくれるものは、母の愛である。つらいことがあり、神も仏も自分を見捨てたと思うときも、母の心ばかりは疑えない。子が親を思う心にもまさる親心といって、この心をわかることを孝行といい、慈しむことの元はこの心である。


  何事も偽多き世の中に子を思ふのみぞ誠なりける


  無き親を思ふ思ひを有りし世にもたばや今の悔や無からん

── 新渡戸稲造(『一日一言』)


祖母が事あるごとに、いつも言っていた。「親思う心にまさる親心」と。

親思う心にまさる親心 けふのおとずれ何ときくらん

── 吉田松陰『辞世』

子供が親を思う心よりも、親が子供を思う心の方が勝るものだ。今日の斬首される自分をどう思うだろう。


吉田松陰 (岩波文庫)

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