NAKAMOTO PERSONAL

空にある星を一つ欲しいと思いませんか? 思わない? そんなら、君と話をしない。

日本が植民地にならなかった理由

『産経抄』より。
「【産経抄】日本が植民地にならなかった理由 7月8日」(産経新聞
 → http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140708/dst14070803060004-n1.htm

 19世紀に入ると、欧米列強はアジア諸国を次々と植民地化していった。日本は絶体絶命の危機に立たされる。独立を守るために戦った幕末の英雄たちの物語は、繰り返し語られてきた。

 ただ、元国土交通官僚の作家、竹村公太郎さんは、日本の地形と気候という視点から、もう一つの理由を挙げる。豊富な鉱物資源や広大な土地、奴隷といった、欧米人の欲望をかき立てるものが、見当たらない。

 それどころか日本列島には、「欧米人を恐怖させる自然が嫌というほどあった」。確かに日米和親条約締結後の5年間だけでも、大地震が相次ぎ、コレラが蔓延(まんえん)し、江戸市中は大水害に見舞われている(『日本史の謎は「地形」で解ける 文明・文化篇』PHP文庫)。

 13世紀の日本に襲来したモンゴル軍を追い払ったのも、神風と呼ばれる暴風雨だった。だからといって日本列島の過酷な運命に、感謝する気持ちにはとてもなれない。まして自然の猛威は、近年の地球環境の変化を受けて、荒々しさを増している。

 列島の南海上を北上中の台風8号は、猛烈な風と大雨を伴う、7月としては過去最大級の台風だという。しかも梅雨前線の活発化と、速度の遅さという悪条件が重なっている。崖崩れや浸水の被害が、各地で最小限にとどまるよう祈るばかりである。

 太陽を図柄としている日本の国旗は、「星」や「月」のデザインが目立つ世界の国旗のなかで、実は珍しい存在だ。竹村さんによると、夜になってから活発に活動する熱帯の人たちにとって太陽は、「苦しみと死の象徴」でしかない。それに対して日本人は古来、太陽の下で働くことこそ、無上の喜びとしてきた。灼熱(しゃくねつ)の太陽がことさら恋しく思える、1週間となりそうだ。

『2011年03月27日(Sun) 驚異的な復興力!(コメント)』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20110327
『2011年03月26日(Sat) これがジャパンの驚異的な復興力!』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20110326
『2011年03月25日(Fri) 日本人の対応礼賛』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20110314
『2011年03月18日(Fri) 「やっぱり日本はスゲーな!」』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20110318
『2011年03月14日(Mon) 強靱な日本』 http://d.hatena.ne.jp/nakamoto_h/20110314