すべての主義(イズム)から離れよ。
この世とは何か。それは世界的な敵意と紛争との舞台だ。無信仰対キリスト教、ローマ・カトリック主義対プロテスタント主義、ユニテリアン主義対正統信仰主義 (オーソドキシー)、──人類とは、その一部分が他の一部分に対して、また一部分中の一細部が、同じ部分の他の細部に対して、天幕を張るものだ。──そして互いに他人の誤りと失策とによって利益を得ようと試みている。ただに個人が信頼できないのみでなく、人類全体が、まむしの裔であり、人間憎悪者であり、カインの子孫である。ああわが霊魂よ、すべての主義(イズム)から離れよ。メソジスト主義、組合主義、その他のいかなる仰々しい主義からも離れよ。真理を求めよ。汝なんじら男らしくふるまえよ。人にたよるなかれ。なんじの頭上を仰ぎ見よ。
「ダライ・ラマが法話『宗教トラブル、心痛む』 和歌山・高野山大」(産経新聞)
→ http://sankei.jp.msn.com/world/news/140413/chn14041322380002-n1.htm
「ダライ・ラマ法王14世、来日 東日本大震災被災者に“シンパシー”…故郷に帰れぬ境遇からか」(NewSphere)
→ http://newsphere.jp/national/20140415-2/
ラマの言葉には、無教会派であった内村鑑三と通ずるところがる。
之が私のわかりやすい宗教です。
寺など必要ではありません。
難しい哲学も必要ではありません。
私たち自身の頭と心が私たちの寺なのです。
そしてその哲学とは優しさです。
── ダライ・ラマ法王14世
- 作者: ダライ・ラマ14世
- 出版社/メーカー: 新潮社
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